WOMAN SMART

白河桃子 すごい働き方革命

5時間の作業がわずか2分に 現場発の働き方アイデア リクルートホールディングス(下)

2018/8/16

リクルートの二葉美智子HR研究機構イクション事務局長兼働き方変革推進室エバンジェリスト(右)と白河桃子さん(写真:吉村永、以下同)

2015年4月に「働き方変革プロジェクト」を発足させたリクルートホールディングス。職場にいなくても在宅や外出先で働けるリモートワークなどで働き方を変える一方、マネジメント層の意識改革に取り組み始めました。上編の「リクルートの働き方改革 営業のマインドは変わったか?」に続いてリクルートのイクション事務局長で、18年4月からは働き方変革推進室でエバンジェリストも兼任する二葉美智子さんに聞きました。

■営業の改革はボトムアップで

白河 前回、マネジメント研修の結果、不要な習慣がかなり整理・削減されていったとお聞きしました。不要な習慣とは、例えば?

二葉 単純に、作り込んだ資料や詳細な報告といったものです。当社は営業マンが個々にお客様にコミットしていくので、「思いが募ってパワーポイントの資料をつい作り込んじゃう」みたいなことがよく起きるんです。

人によってフォーマットが違っていたのを、「1つの型に共通化しましょう」とか。個人にひも付いていたナレッジを共通のツールに転換する試みが加速しています。あるいは、各会議で管理している数字がバラバラだったのでシステムで統合するとか。言ってしまえば当たり前かもしれない基本的な部分の効率化を進めています。

ポイントは「現場発」にこだわること。総務や人事が作って配布したのでは結局使われない場合が多いので、ボトムアップで作っていく改革を徹底しています。

白河 つまり、営業主導での働き方改革だと。

二葉 その通りです。結果、残業時間も休日出勤も減るという数字上の効果も出てきています。もう一つの事例としては、「ホットペッパー」や「じゃらん」を展開しているリクルートライフスタイルという会社ではマネジメント研修のほか、「ガリレオCHALLENGEプロジェクト」というボトムアップでアイデアを集める取り組みを立ち上げました。

ガリレオという名前の由来は「今までのやり方や常識を疑い、インプットを最大化して、アウトプットを高めて、ハピネスをつないで、まだ見ぬ世界を見にいこう」というもの。現場で生産性を高めた事例がイントラネット上で3日に1回くらいのペースでどんどん流れてくるというものです。

白河 どんな内容ですか?

二葉 例えば、「お客様への提案書に、パワーポイントだけでなくワードも活用する方法」といったものです。小さなTIPS(コツやテクニック)を社内全員で共有していくことで、身近ですぐに使えるノウハウを吸収し合えるのが狙いです。

働き方改革に関するアイデア創出に予算をつけてトライする表彰制度も始めています。「ガリレオナレッジキャンペーン」(通称ガリナレ)というもので、表彰されたのは栃木の営業所の社員で、資料作成に要する時間を劇的に短縮した例でした。チェーン店を担当していると整理分析するデータが膨大で、これまでは1社の資料を作るのに5時間を要していたそうなんです。それを社内のエンジニアも巻き込んでアイデアを出し合って効率化を進めた結果、なんと2分に短縮したんです。

WOMAN SMART 新着記事

WOMAN SMART 注目トピックス
日経doors
成功体験を何回積んでも「自己肯定感」が低い人の心
日経ARIA
女子バレー中田久美監督 ロス五輪は「屈辱の銅」だ
日経doors
暗闇ボクシング爆速成長 経営者は20代塚田姉妹
日経DUAL
中学受験からの撤退 挫折感を持たせない方法は?
ALL CHANNEL