ソニーとパナの高級ズームカメラ、画質と操作性を比較
RX100M6 VS. LUMIX TX2

ソニーの「RX100M6」は、24-200mmをカバーする高性能なズームレンズで好評を博している高級コンパクトデジタルカメラ。一方、パナソニックの最新モデル「LUMIX TX2」も光学15倍の高倍率をうたう人気モデルだ。オンラインストアでの価格はRX100M6が税別13万8880円、LUMIX TX2が税別11万6800円と約2万2000円の差があるが、それは基本性能や使い勝手に表れているのか。両モデルを徹底比較した。
まずはレンズだが、RX100M6は24-200mm相当F2.8-4.5の光学8倍ズームレンズ搭載。LUMIX TX2は24-360mm相当F3.3-6.4の光学15倍となっている。ズーム比が短いRX100M6のほうが当然レンズは明るくなるが、200mmと360mmという焦点距離の差は大きい。LUMIX TX2のズーム比は大きな魅力である。なお、センサーはどちらのモデルも1.0型で、画素数も約2010万画素と同じだ。
使い勝手に関しては、ボディーがやや大きい分、LUMIX TX2のほうがホールド感がいい。各ダイヤルやボタン類も余裕を持って配置されているので操作しやすい上、タッチパネル含むユーザーインターフェースもよく練られていると感じた。
一方、RX100M6はコンパクトさを優先しているためややボタン類の配置が窮屈に感じた。ただし、タッチパネル式モニターがチルトするので、ローアングルやハイアングルの撮影も快適だ。RX100M6は、セルフィー好きな人にも向いていると思う。




また、EVF(エレクトリック・ビューファインダー)については、のぞくだけで撮影できる固定式、つまりLUMIX TX2に軍配が上がる。RX100M6の場合は、本体横のボタンを押してポップアップさせるワンアクションが必要だ。とはいえ、ファインダー像の見やすさはRX100M6のほうが上。鮮明でメリハリがあり、比較するとLUMIX TX2はややコントラストが低いと感じた。
連写に関しては甲乙つけ難い。RX100M6はAF(オートフォーカス)スピードと高速連写が素晴らしい。AF追従でなんと秒間24コマの連写が可能となっている。対してLUMIX TX2はというと、パナソニックのお家芸である「4Kフォト」が搭載されているので、ムービーを撮るかのように動きのあるシーンを撮影できる。




大型センサーと高性能なズームレンズを搭載した2台を比較したが、両機種とも素晴らしい写りを見せてくれた。
どちらかをもし選ばなければいけないとしたら、やはり価格が大きな理由となりそうだ。RX100M6とLUMIX TX2との価格差は2万2000円ほど。見やすいEVFと自撮り可能なチルト式タッチパネルモニターを搭載した高価格なRX100M6か、やや大柄だがホールド感に優れ、360mm相当の超望遠を楽しめるLUMIX TX2か。もしくはソニーが好きかパナソニックが好きかでチョイスすることになりそうだ。
いずれにしろ携行性に優れた高画質な高級コンパクトデジタルカメラなので、買って後悔することはないだろう。店頭で手に取ってジックリと選んでほしい。




[日経トレンディネット 2018年7月26日付の記事を再構成]
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