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私のリーダー論

部下は自分の価値観で染めていい 野村トップの指導法 野村ホールディングスの永井浩二グループCEO(下)

2018/8/2

野村ホールディングスの永井浩二グループCEO

野村ホールディングス(HD)の永井浩二グループ最高経営責任者(CEO)は、証券会社のビジネスモデルや働き方の変革を主導してきた。2012年8月の就任からちょうど6年。自身の様々な経験を踏まえ、次代を担うリーダーをどのように育てようとしているのか。永井氏に聞いた。(前回の記事は「『私心はないか』毎日が葛藤 野村CEOが説く人間論」)

■役に立った味噌販売のアルバイト

――就任以来、古い国内ビジネスモデルの変革を叫んできました。

「預かり資産の積み上げを重視するビジネスモデルへと変革を進めてきました。単純にいえば、売りたい商品を売るのではなく、お客さまが欲しい商品を売るということです。営業体制も会社本位の地区(エリア)で仕切るのではなく、富裕層や資産形成層など、客層ごとにフォローしていく体制に改めました」

「証券会社の使命は、お客さまに提供する付加価値を最大化することです。会話の端々から、潜在的なニーズをくみ取ることができるのは人間だけです。いくら人工知能(AI)が進化しても、ここまでできるとは思えません」

――永井さんが野村証券に入社した1981年は、銀行を中心とした間接金融が全盛の時代です。なぜ証券会社を就職先に選んだのですか。

1981年に野村証券に入社した(後列右から2番目が永井氏)

「大学で所属していたゼミのリクルーター制度で先輩から食事をごちそうになったのがきっかけです。当時、車の販売、不動産の販売、証券会社の3つはきつい仕事の3トップでしたが、私自身は真に受けていませんでした。というよりも、それほど真剣に考えていませんでした」

「入社してから役立ったのが、大学時代にアルバイトで経験していた味噌の販売でした。朝、車に4人のバイトが乗せられて高級住宅地へ行きます。四つ角に車を止め、はんてんを着て味噌だるを持ち、飛び込み営業をしました。1軒も売れないと、今でいえば2000円くらいのバイト代にしかならないので必死に売りましたが、意外と性に合いました」

「野村証券の新入社員になってみて、自分が何も持っていないことに気付きました。そこで頑張って勉強して営業に行き、自分が勧める金融商品を買ってもらいます。お客さまの預かり資産が増えて信用が生まれ、自分のビジネス基盤ができあがっていく。結果がすぐに出ることに楽しさを感じました」

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