「画竜点睛を欠く」の言葉どおり、男の装いは最後のツメが甘いと形無し。では、鍵を握る“ツメ”とは何か? それは「テクとメンテ」だと断言したい。着こなしにニュアンスを宿す仕上げのテク、身だしなみを整えるメンテ。本特集で紹介するのは、ほとんどが2分もかからず実践できるものばかりだが、どの簡単ワザでも、あなたのお洒落は確実にレベルアップするはずだ。
白リネンチーフの王道的挿し方といえば「TVフォールド」。だが、スーツの粋を知るの人の多くは、ここに少しのアレンジを加えている。その代表例として紹介したいのが、命名「TVZフォールド」だ。
1. チーフの挿し方ひとつで俄然洒脱に
TV“Z”の由来は、基本のTVフォールドをレンジし、Z字状に畳んで挿すことから。TV本来の品行方正さは残しつつ、柔らかなニュアンスを生むアレンジ技だ。シンプルなシャツタイでも、チーフの挿し方ひとつで“わかってる”感を醸し出せる。装い全体もグッと洒脱に見えるのがおわかりだろう。
How to “TVZフォールド”
上で紹介したチーフのアレンジ術「TVZフォールド」の挿し方を解説。一見複雑そうだが、実はいたってカンタンに実践できる。
1. 途中まではTVと同じ
TVフォールドと同様、まずは4つ折りに畳む。チーフの端が重なっている側を左に、畳んで“袋”になっている側を右にしておく。
2. 折り目を左にずらして畳む
ここからがポイント。さらに畳むところまではTVと同じだが、真ん中で折らず、やや左にずらして袋側を飛び出させるように畳む。
3. もう一度右へ折り返す
左に飛び出た部分を折り返し、Z字の形に畳む。畳んだとき、ポケットの幅にちょうどよく収まるくらいに折り幅を調節しよう。
4. 崩さないよう胸ポケへ
TVと同じく、ポケットの深さに合わせて下側を折り込んだら、Z字を崩さないように挿す。ふんわりとした仕上がりを意識すべし。
完成
柔らかいニュアンスが出るよう微調整すれば完成。上から見たときに緩やかなZ字を描いているのがちょうどいい仕上がりだ。ハリのあるリネンチーフなら、写真のように立体感ある表情になる。