お笑いもコンサルも 相手の予想をいい意味で裏切る東大卒お笑いタレント 石井てる美氏

お笑いのネタも同じで、常に相手の予想を裏切っていくように、ネタの先の展開を読まれないように、ということをお笑い養成所でよく言われました。ライブや披露する場によってさまざまですが、若手芸人が作るネタは大抵短いもので1分、長いもので4分ほど。この数分の間に、初めて見るお客さんから笑いを取らないといけません。ネタの序盤でウケたボケも、同じパターンが続くとお客さんは予想ができてしまい笑えなくなってしまうので、まさに手を変え品を変えの色々なボケのパターンがあるのが強いのです。

同じ形のグラフは2枚まで

「グラフもストーリーもメリハリが必要」と話す石井さん

さらにネタ全体としても、ストーリーが右肩上がりで盛り上がっていき、終盤に近づくにつれて笑いが高まっていくのが理想的です。逆にいまいちストーリーが展開しなくなって予想や期待を超えられない状態が続くと、どんどんお客さんの心は離れていってしまいます。「こう変えてきたか! 次はどんなパターンで来るんだろう?」「この先どう展開するんだろう?」とお客さんをワクワクさせ続けるために、常に予想を裏切っていかないといけないのです。

そういうわけで、お笑い養成所では同じパターンのボケは何回もやらないこと、色々なボケのパターンを入れること、ストーリーの先を読まれないこと、見ている人の予想を裏切り続けること、ということを教わったのですが、これまたまさにどこかで聞いたことがある言葉でした。そうです、マッキンゼーでのプレゼン資料作成でも同じことを、気を付けるようにと言われたのです。

当時一番よく耳にしたのが、「同じような見た目のグラフや図形が2枚まではギリギリ許されるけれど、3枚以上続いてはいけない」というものでした。たとえば、円グラフが3枚連続で登場してしまっては、「またこのパターンかぁ……」となり、見ている人に与えるインパクトが格段に減ってしまいます。まして円グラフのようなよくある図形ならなおさらです。

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