夏のスメハラ対策 衣服の消臭スプレーは無香料が旬
「スメルハラスメント(スメハラ)」という言葉の普及で、においへの関心が高まるなか、「無香料」の消臭剤が注目を集めている。
特にビジネスシーンでは、強過ぎる香りが不快感を与えてしまう場合もあるが、「キエルト〈スーツ用消臭・除菌・防カビ剤〉」(フリーマム)は無香料でスーツの消臭をすることに照準を合わせた商品。天然植物由来のエキスでにおいの原因物質を分解しつつ、スーツの生地は傷めにくいという。一方、「DEXT ファブリックデオドラントミスト」(リベルタ)は中高年の加齢臭に着目し、「ブドウ糖由来成分が、加齢臭の原因物質に98%以上の消臭効果を発揮する」(リベルタ)という。
衣類はもちろん、日常生活のさまざまな場面で使えそうなのが、「シェリスタ除菌消臭スプレー」(newlogic)と「A2Care300mLスプレータイプ」(エーツーケア)だ。シェリスタの主成分は、食品添加物に認可され、おむつの消臭や子供のおもちゃの除菌なども可能。A2Careはトイレやキッチンなどの消臭にも使える。
ただ、無香料の消臭剤で本当ににおいを消せるのかは疑問。そこで、臭気判定士の松林宏治氏の協力の下、喫煙室に一晩放置したスーツのジャケットに対する4商品の消臭力を試した。結果、「たばこ臭の軽減には、どれも一定の効果が認められた」(松林氏)という。以下に各製品を詳しく紹介しよう。
スーツ生地を傷めにくく、カビにも強い
「キエルト」はサクラやミカンなど9種類の植物から抽出したエキスを使い、においをもとから分解するとうたう。衣類を傷めないよう、アルコールや塩素系漂白剤は不使用。除菌剤として、スーツを保管する際のカビ対策にも使える。
加齢臭も気になる中年男性を狙う無香料消臭剤
削らない角質ケア「ベビーフット」のリベルタが展開する、大人の男性向けデオドラントブランド「DEXT」の無香料消臭剤。中高年がターゲットで、たばこ臭などの消臭のほか、中高年特有の脂っぽいにおいや加齢臭への効果もうたう。
ホタテの貝殻が原料の除菌・消臭スプレー
ホタテの貝殻を1000°C以上の高温で熱した後、加水してできる強アルカリ性の「貝殻焼成カルシウム」が主成分の無香料消臭剤。病原菌やウイルスのタンパク質を分解し、菌類を死滅させて消臭・除菌効果が得られるとうたう。
医療機関や航空会社でも導入済みの実力派
二酸化塩素を用いた活性水で、においの原因物質を分解しつつ、菌やカビの増殖を抑えるとうたう無香料の除菌・消臭スプレー。医療機関や航空会社での採用実績もある。冷蔵庫や靴箱などに使える置き型のゲルタイプも用意。
[日経トレンディ2018年8月号の記事を再構成]
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