その解決法として五味院長に教わったのが、「塩シャンプー」と「重曹スプレー」。毎日洗髪したければ、この2つを上手に取り入れるのがよいという。
休洗髪日には「塩シャンプー」か「重曹スプレー」

やり方はいたって簡単だ。まずは「塩シャンプー」。
ミネラル豊富な自然塩を準備しよう。「塩に含まれるナトリウムイオンがアカに含まれるタンパク質を溶かすうえ、皮脂をとり過ぎることもない。消臭効果もある」(五味院長)
(1)洗髪前に優しくブラッシングをして、ホコリなどの余分な汚れをとっておく
(2)頭皮を指の腹でマッサージしながら、ぬるめ(37度から38度)のシャワーで一度洗い流しておく
(3)2Lほどのお湯に小さじ1~2杯の自然塩を溶かす。頭皮に少しずつかけながら指の腹でマッサージをする
(4)ぬるめのシャワーで塩分をしっかりと洗い流す
私も試しに通常のシャンプーを2日に1回にとどめてみた。休洗髪日に、この「塩水シャンプー」ならぬ「塩シャンプー」にもトライ。初日の仕上がりでは少々ごわつき感があったが、数回取り組むうちに違和感がなくなってきた。これまでは特に暑い時期に頭皮がかゆくなることがあったが、この塩洗髪のおかげでかゆみが抑えられたらしく、今のところ何の違和感もない。とりたててさっぱり感はないが、かえって穏やかに頭皮環境を整えてくれるのだと実感できる。

続いて「重曹スプレー」。重曹とミネラルウォーターを用意。水は硬水の方が消臭効果の高いミネラルが豊富らしい。500mLの硬水に重曹大さじ3杯を目安に入れ、かき混ぜるだけで準備は完了。
スプレー容器に入れて、風呂上がりや朝の外出前に使おう。重曹の代わりに、硬水500mLにミョウバン25gでもよい。
それにしても、なぜ「重曹」と「ミョウバン」なのだろう?
-五味院長「どちらも、『殺菌剤』ではなく、悪玉菌の繁殖を軽く抑制する『静菌剤』として働くのです。善玉常在菌を排除することなく、食品添加物という点でも安全。皮膚に直接スプレーすることのできる消臭剤として安心して使えますよ」
なるほど、手軽で気軽に使うことができるのだと納得。
-五味院長「ただ、どちらで作ったスプレーも、頭皮を意識して使うことが大切ですよ」
私も試しに重曹スプレーを作ってみた。特に朝シャンができないとさっぱりしないうえ、寝癖がひどい。これまでは寝癖を整えるスプレーを使っていたのだが、1日中頭皮がつっぱるような感じがしていて、帰宅後に洗い流すとほっとすることが多かったものだ。
重曹スプレーに代えたところ、全く違和感なし。頭皮のつっぱり感もなく、自然体でいられる。心地が良いのに「頭臭予防」にもなっているかと思うとうれしくなる。何より、「朝シャン」をせずに外出する「罪悪感」もなくなるから不思議だ。
この塩シャンプーと重曹スプレーを駆使しながら、しばらく「休洗髪日」を設けてみたが、毎日シャンプーをしていた頃よりも頭皮の調子がいい。かゆみがなく異常なべたつきもなくなった気がする。
特にこの季節、「シャンプーを休む」ことは勇気がいるだろう。でも、代わりに頭皮環境を整ええているのだと思えば、安心できる。今日からすぐに取り組める「頭臭ケア」、ぜひ取り入れて「頭臭ストレス」をなくしてほしい。
(1)「休洗髪日を設けよう」
⇒洗浄力が強いシャンプーの使い過ぎは、頭皮環境を悪化させる。シャンプーでの洗髪は1日1回。頭臭が気になるなら2日か3日に1回にとどめることで、頭皮の環境を整えよう
(2)「休洗髪日には塩シャンプーでケア」
⇒自然塩に含まれるナトリウムイオンで消臭&穏やかに頭皮をケアしよう
(3)「朝シャンの代わりに重曹スプレー(ミョウバンスプレー)を使用」
⇒硬水500mLに重曹なら大さじ3杯、ミョウバンなら25gを入れて自家製スプレーを作成。湯上がりや朝シャンの代わりに使うことで、消臭効果をアップさせよう
(4)「効果的なシャンプーのためにブラッシングとぬるめのシャワーで事前準備」
⇒洗髪の前に髪をブラッシングしてホコリを浮き立たせ、さらにぬるめのシャワーで頭皮をマッサージしながら洗っておけば、シャンプー前にある程度汚れはとれる
(5)「シャンプーの仕上げは怠らない」
⇒洗浄力の強いシャンプー、塩シャンプーどちらも、仕上げの洗い流しはしっかりと行おう。髪に成分が残っていると、べたつきなどの不快感をもたらし、次なる悪臭の原因にもなりかねない

