女性の管理職「食わず嫌い」 残念な本当の理由と対策エグゼクティブ専門の転職エージェント 森本千賀子

出産後、復職して管理職を務めているある女性はこう言います。

「子どもを迎えに行くために、午後5時には退社。だから社内ミーティングは私の都合に合わせてもらい、午後5時以降には入れない。急ぎの案件が入ったときなど、家庭の事情で自分が対応できない場合は部下たちに割り振る」

つまり、管理職になることで、業務や時間を自分の都合に合わせてコントロールできるようになるのです。一般のメンバーだと、上司や同僚たちの都合に合わせなければならず、自分の思うようにスケジュールを組むことは難しい。管理職はその点、自由度が高く、育児と仕事を両立する女性には働きやすいと感じている人も多いのです。

そして、マネジメント経験を積んでおけば、この先転職する際にも「自由度」が高いといえます。つまり、選択肢が多いということです。

「2030」の達成に向け、女性管理職を増やそうと取り組んでいる企業はたくさんあります。これに伴い、女性管理職の求人も増えています。社内で登用するにはさまざまなしがらみがあり人選ができない、あるいは、これまで女性が出世する文化がなかったため女性社員の意識改革が困難、といった事情によって、外部から女性管理職を迎えたいとする企業が多いのです。

マネジメント経験を積むことで、成長している分野へと、業種をまたいだ転職もしやすくなります。働き方改革が進んでいて、柔軟な働き方ができる企業に移るチャンスもあります。将来の選択肢を広げるためにも、マネジメントスキルを磨いておくことは得策といえるのです。

企業がまずやるべき4つのこと

では、管理職昇進に前向きでない女性たちが、それを承諾し、生き生きと役割を果たせるようになるために、会社としてはどんな働きかけをすればよいのでしょうか。ポイントは以下の4つと考えています。

●小規模のマネジメントからスタート

いきなり10人規模のチームの管理職を任せられても、女性は戸惑ってしまいます。そこで、組織の担当業務を細分化し、2、3人のチームリーダーからスタートするのがいいでしょう。これまで「先輩社員」という立場でしてきた新人・若手の指導の延長線で、少しプラスするくらいのレベルの役割を与えるのです。

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