専門性かチャレンジか 今いる会社で成功する選択は?20代から考える出世戦略(37)

一方、この図の左上は「一番やりたくない」傾向が強くて「一番やりたい」傾向が弱いものです。これが第2の回答傾向であり、単純に「ぜったいにやりたくない」ことだと言えます。ここで選ばれた選択肢は「『自由』度の高い仕事がしたい」であり、「『チャレンジ』できる仕事がしたい」であり、「『社会貢献』できる仕事がしたい」というものでした。

やりたくないことなのだから、否定文として書いてみましょう。

「自由」度の高い仕事はしたくない。
「チャレンジ」できる仕事はしたくない。
「社会貢献」できる仕事はしたくない。

自由もチャレンジも社会貢献もいらない。

このような結果について意外に思われるかもしれませんが、択一式だとたびたび生じる傾向です。そして案外本質をついているのではないでしょうか。択一式で選択したということは、回答した人たちの頭の中で次のような比較がされたということです。

「チャレンジかぁ。けれども、プライベートを犠牲にしてまではしたくないな」

あるいはもっとシンプルに「社会貢献とかなんかめんどくさい」「自由な仕事よりもある程度ルールが決まっている方が気楽だ」ということかもしれません。

そして第3の回答傾向は「どっちでもいい」選択肢です。「やりたい」わけでもないし「やりたくない」わけでもない。それが 「新規性」のある仕事であり、「規律性」を守った仕事であり、「出世」です。一方でこれらはどっちでもいい、といいつつも、与えられなかったりすると不満に感じるものでもあります。たとえば「出世なんてどうでもいいんだよね」と常日頃言っている人が、実際に出世で遅れてしまうと激高したりメンタル面で疲弊してしまう姿などからもわかります。

順応するか逆張りか

もしあなたが今いる会社に順応して、大過なく過ごしたいと思うのなら、第1、第2の回答傾向に沿った言動をすればよいでしょう。

「専門性」を伸ばしたいと主張し、「プライベート」を優先する。

その一方「チャレンジ」や「自由」、「社会貢献」ができそうな状況では黙っておく。

そうすれば周囲の人たちの大半も同じような言動をしているので、大過なく過ごせる可能性が高まります。

けれどももし、そんな中で成功のために努力しようと思うのなら、あえて「チャレンジ」や「社会貢献」に手を挙げ、「自由」≒裁量を求めて働いてみてもよいのではないでしょうか。

会社の中での成功を周囲の人たちとの競争だと定義するのなら、言動の違いをアピールすることはとても有効な戦略だからです。

平康慶浩
セレクションアンドバリエーション代表取締役、人事コンサルタント。1969年大阪生まれ。早稲田大学大学院ファイナンス研究科MBA取得。アクセンチュア、日本総合研究所をへて、2012年から現職。大企業から中小企業まで130社以上の人事評価制度改革に携わる。高度人材養成機構理事リーダーシップ開発センター長。

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