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キャリア

20代女子が未来年表 マネープランで高まる昇進意欲

2018/7/3 日本経済新聞 朝刊

28歳の女性社員が将来のライフ設計を話し合った(損保ジャパン日本興亜の「みらい塾28」)

女性が仕事で長く活躍するために必要なことは? 20代のうちに、今後数十年間の自分の未来年表を作り、自身のキャリアを考える取り組みが企業で広がっている。「子育てにはお金が必要」「昇級した方が生活を充実させられる」など、望ましい人生のための資金計画作りが、キャリアアップを考えるきっかけになっている。

◇   ◇   ◇

「生きていくにはお金が必要。やっぱり早く昇級するのが得かも」「子育てで時短勤務になると収入が減るから、時間に余裕のある出産前にキャリアを積んでおきたい」。損害保険ジャパン日本興亜の本社会議室では、約110人の女性社員らがお互いの未来について話し合っていた。

■マネープラン通じ見えた未来 損害保険ジャパン日本興亜の薄田麻也子さん

損保ジャパンは昨年10月から、女性社員向けの研修「みらい塾28」を始めた。28歳の全女性社員が対象。先輩の話を聞きながら、1日かけて自分の70歳ごろまでのキャリアとライフプランを書き出す。

作業では「30歳で出産して育児休業を取得。31歳で復帰して5年間は時短勤務」など、なるべく具体的に年表を作る。同時に昇級で給与がどう変わるかの資料を会社が提示。研修も半ばを過ぎると「2人目もすぐに出産すると30代はほとんどフルタイムで働けない」「時短で長く働くと子供が小学生になった時に資金的な余裕がないのでは」といった気づきの声が上がった。

近く昇格試験に挑戦する損保ジャパン日本興亜の薄田さん(東京都新宿区)

リテール営業推進室で保険代理店の支援などを手がける薄田麻也子さん(29)は研修で「自分と将来出産した子供の年齢を書き出して、改めてお金がかかると気付いた」と話す。出産したら当面は時短勤務で働こうと考えていたが、「フルタイムと時短では収入にこんなに差が付くとは思わなかった」。

現在の肩書は主任だが、主任の1つ上の副長に昇級すると収入も増える。研修を受ける前までは「何となく40歳ごろに昇級できればいいかと思っていたが、時間に余裕のある今のうちに挑戦したい」と考えが変わった。5月末に上司と面談し、7月の昇格試験に挑戦する。

薄田さんはキャリアアップに興味はあったが「まだ先と思っていた」。年表作りで「そんなに時間があるわけでもない」と気付くきっかけになった。「マネープランを考えたことで自分が目指す未来が見えてきた」と前向きだ。

なぜ28歳が対象なのか。同社で研修を担当する人事部の関根綾佳副長は「28歳は結婚や出産といったライフイベントを控えた人が多く、自分の将来に不安になる頃。30代からキャリアを考え始めるのでは遅い。早いうちにライフもワークも諦めなくていいことに気付いてほしい」と話す。

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