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「おもてなし」起業、知恵絞る女性たち 異文化体験も

2018/6/26 日本経済新聞 朝刊

okeiko Japan社長の橋口栄さんは広島に来た訪日客を的に書道教室を始めた

2020年に4千万人の受け入れを目指す訪日外国人(インバウンド)。東京五輪を控え市場拡大が期待されるなか、日本文化を体験する教室や外国人向け接客マナー教室など、「おもてなし」に目をつける女性起業家が目立ち始めた。バックグラウンドは主婦や会社員など様々。長年培った人脈を生かし、成長ビジネスの世界に飛び込む。

◇   ◇   ◇

■広島・宮島で文化体験を 橋口栄さん

「愛」「夢」「心」。講師が墨で書いた漢字を見せ英語で意味を解説する。外国人カップルは興味深そうに見つめ、筆をとった。

世界遺産・厳島神社がある宮島で文化体験教室を開くokeiko Japan(広島県廿日市市)。社長の橋口栄さん(53)は住職が不在になった寺を改装し、17年、書道や茶道体験を始めた。主なターゲットは外国人観光客だ。

もともとは地元テレビ局のリポーターとして活躍。起業のきっかけは出産・育児のために13年間勤めた職場を退職したこと。子供の世話をしながらできる仕事はないかと自宅を改装し、前身の文化教室を設立。テレビ局で培った人脈や交流サイト(SNS)で外部講師を招き、英会話や水彩画、ヨガ教室を開いた。子供を通じた友達など、会員数は約800人に達した。

同じモデルで外国人観光客も取り込めないか。平和記念公園の原爆資料館(広島市)などを訪れる外国人は多い。ただ、日本の文化の体験となると客は京都などに流れる。何とかしたいと目をつけたのが宮島だった。「広島市内から1時間未満。フェリーに乗って海を渡れば気分も変わる」

知り合いに声をかけたり求人情報誌で募集をかけたりして、留学経験者など語学に強いスタッフ約10人を集めた。旅行口コミサイト、トリップアドバイザーの「名所&観光スポット」ランキングで上位になるなど人気も出始めた。育児にも手がかからなくなってきたため「事業拡大に挑戦できる土壌が整った」と、今後は東京・浅草や奈良県の法隆寺といった人気観光地の外国人向け宿泊施設とも連携、全国展開を目指す。

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