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産後ママに自信 プロが撮る新生児フォト、静かな人気

2018/6/22

(写真:bozphoto & styles)

 生まれて2~3週間ごろまでの新生児をプロが撮影する「ニューボーン・フォト」。近年、日本でも静かに人気が高まっている。

 出産から2週間前後は、産後うつの発症につながりやすい最も不安定な時期。しかし、重要なこの時期の産後ケアはまだ不十分で、多くの女性が初めての育児にぎりぎりの状況で取り組んでいるのが現実だ。ニューボーン・フォトは単なる新生児の撮影にとどまらず、産後ケアの空白という問題点も写し出している。

◇  ◇  ◇

 米国やオーストラリアなどでは、生まれて間もない赤ちゃんの写真を記念に撮影してもらう人が多い。すやすや眠る新生児の姿は、誕生の日を待つ胎児の面影をまだ残していて、かわいいだけでなく神秘的だ。欧米には新生児の撮影専用の写真スタジオも多く、産院を退院したらスタジオに直行し、撮影を済ませてから自宅に戻る家族もいるという。

 一方、日本では産後1カ月までは赤ちゃんを外に連れ出さず、ママも3週間から1カ月は寝たり起きたりで自宅で過ごす習慣がある。そのため、ほとんどの撮影は依頼者の自宅に出張して行う。料金も数万円から、仕上げる写真の枚数やアルバムの仕様によっては10万円を超えることも珍しくないようだ。

■産後1カ月未満は「ケアの空白期間」

 カメラマンの藤田努さんは、主に結婚式の写真撮影を手掛けている。被写体である新郎新婦と綿密にやり取りをし、式の準備段階から当人たちに密着、家族や周囲の人たちとの関係性までをストーリーとして写し取るのが藤田さんの手法だ。

 結婚式を撮った国際結婚のカップルから、子どもが生まれたのでまた撮ってほしいと依頼されてニューボーン・フォトを撮り始めたのは6年ほど前。撮影に同行する妻の麻希さんは看護師の資格を持ち、妊産婦を対象に産前産後のセルフケアの講座も主宰している。産後2週間前後という時期は「産後うつになるかどうかの分かれ目の時期。“産後うつ予備軍”と呼べそうなママはとても多い」と麻希さんは指摘する。

 妊娠中、通常の数百倍のレベルまで増加していた女性ホルモンは、出産後わずか数日で一気にゼロ近くまで激減する。このホルモンの変動によって産後の女性は気分が不安定になったり、記憶が抜け落ちたり、深刻な場合はうつ症状にもつながる。しかし産後のこの時期は、行政や周囲のサポートが届きにくい空白の期間でもある。

 自治体によっては1カ月未満の母子を助産師が訪問するところもあるが、医療的に高リスクと認められる母子を優先するため、すべてにはなかなか行き渡らないのが現状だ。また、通常の1カ月健診の前に2週間健診を実施する産院もあるが、全体で見ればまだ少ない。

 特に都市部では、親が高齢や地方在住で手伝いを頼めないなどで、出産後は夫婦2人で頑張るというケースが珍しくない。産後の母子の生活をサポートする産後ドゥーラと呼ばれる専門家もいるが、利用者はまだ少数だ。孤立した環境で初めての育児に直面する女性が不安や悩みを抱えたり、「思い通りのお産ができなかった」「つらかった」など出産時のわだかまりがトラウマになってしまうと、育児につまずくケースもある。

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