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ルノー・カジャー 少し難解な仏流コンパクトSUV

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日経トレンディネット

2017年に100台限定で発売された仏ルノーのクロスオーバーSUV「カジャー」が、18年4月に正規発売された。日産「エクストレイル」や欧州モデル「キャシュカイ」と同じCMF-C/Dプラットフォームを採用しているというが、はたしてどんな味わいなのか。試乗した小沢コージ氏はルノーらしいデザインに納得しつつ、独特の難しさも感じたという。

◇  ◇  ◇

「Videjais」っていったいナーニ?

まさしく時代はダイバーシティ。ヒシヒシと多様性を感じましたよ、ルノーの新作コンパクトSUV「カジャー」。2017年夏に一度100台限定で入ってきて、この4月についに正規輸入されたんですけど、味わいはやっぱりユニーク。

骨格は同グループの日産「エクストレイル」や欧州モデル「キャシュカイ」と同じCMF-C/Dプラットフォームってことになってますけど、乗ると外国語しゃべるんですわコヤツ。それもフランス語っていうより、よく分からない欧州語。実際、乗るなりビックリしたのはタコメーター下の表示。スイッチで燃費やら走行距離やらいろいろ切り替えられるんだけど、どうやら燃費らしき数字が「Videjais」と表示されてます。どうやら英語でもフランス語でもなくラトビア語のようです。設定で英語に変えられるようですけど、結構ややこしい。

でもこの違和感こそが輸入車に乗る喜びの1つだったりするから面白いのです。

見たら忘れないフランス流ウナギ犬スタイル

さてカジャー。そのネーミングからして独特ですが完全なる造語です。フランス語で「4つの」を意味する「quad」から来た「KAD」と、機敏な「agile」および噴き出す「jaillir」を想起させる「JAR」を組み合わせたもので、聞いてもさっぱりピンときません。

まあ要するに流行のスタイリッシュSUVであり、ウナギ犬スタイルのSUVです。この手の元祖たる日産「ジューク」やその後のホンダ「ヴェゼル」と似た傾向にあると思われます。

そう考えるとカジャーのデザインは優秀。ルノーらしいお目々パッチリマスクに、独特のヌメヌメフォルム。SUVというより、既存ハッチバックのルノー「ルーテシア」の延長線上。他にはないテイストであり、気に入る人は手放せなくなるかもしれません。

ボディーサイズは4455×1835×1610mmとそれほどでもありませんが、大きく見えます。存在感があって、そういう意味でも上出来。

日産キャシュカイのノウハウを投入?

乗っても予想以上に広々。身長176cmの小沢がフロントに座ったポジションで、リアシートに座ると頭上、ヒザ前共に余裕。ラゲッジルームは527Lと広く、オマケに床下スペースもあり、フロアボードを使えば、上手に仕切ることもできます。

シートバックを荷室側から6対4分割で倒せるのも便利。このあたりは欧州で売られる日産キャシュカイの日本的ノウハウが投入されているってウワサもあります。

インパネの質感ですが、可もなく不可もなくという感じ。一応、ほぼ全面的にソフトパッドが使われてましたが、あまり印象には残りません。

タイトなヘッドレストが独特

一方、イジればイジるほど違和感が伝わってきます。運転席のヘッドレストは上げるとかなり後頭部に密着。そのほうがぶつかったときに安全って話ですが、少々窮屈なのも事実。

シート全体も大柄で安心感はありますが、多少猫背に座らせる形状で、小沢的には開放感薄め。ときどき腰を伸ばしたくなり、日本車とはシートに対する考え方が違うようです。

イマドキの最新SUVにしては、センターモニターが小さいのとナビの地図画面が出てこないのにもビックリ。日本対応ができなかったとのことですが、もっと安いスズキのナビの方が全然よくできてるじゃん!って感じは正直ありました。

発進時に微妙な違和感

かたや走りですが、これまたルノー自慢の1.2L直列4気筒ターボとツインクラッチの7速EDC(電子制御7速AT)が独特。ピークパワー&トルクは131ps&205Nmmと少し物足りない感じですが、それ以上に発進時に微妙な違和感アリ。

スムーズでいい!ってリポートも多いですが、小沢が乗った範囲ではクラッチをつなぐ瞬間の反応が悪く、途中で突如つながる感じ。ストップ&ゴーでわりとアクセル操作に気を使います。

ただし、一度つながってしまえばパワー的には十分。メーター計測燃費も大人を2~3人載せて東京─御殿場間を往復して7.9L/100km(12.6km/L)。まあまあってところですか。

自慢の足回りですが、フランス車らしく超しなやかで柔らかというほどでもなく、結構ゴツゴツきます。試乗車はタイヤホイールが19インチということで、少し硬すぎるのかもしれません。高速を中心に走るには悪くないテイストですが。

イマドキACCすら付いていないとは…

それより今回高速中心に300km走ってみて一番ガッカリしたのはハイテク安全装備の少なさ。被害軽減ブレーキは付いていますが、歩行者未対応で完全停止もしません。ステアリング系は車線逸脱時に警報が鳴るのみ。

オートクルーズは付いていますが、前走車追従は機能はなし。今回東名高速がかなり渋滞したこともあり、物足りなさを覚えました。

心の底から運転がお好きな人には関係ないかもしれませんが、イマドキの新車はかなりの割合で渋滞時に使える追従オートクルーズが付いていてこれがラク。特に運動後に足がつりそうなくらいの状態で運転したので響きました。人間変わってないようで、いつの間にかコノ手のラクチン機能に慣らされちゃうものなんですね。

マジメ過ぎる日本車、重厚過ぎるドイツ車に飽きた人

ってなわけで、久々に作り手の文化であり、多様性を感じたルノー・カジャー。最近、日本車やドイツ車に乗り過ぎていたのか、物足りない面ばかりに目がいきましたが、それこそがフランス車。

昔からハイテク面、かゆいところに手が届くようなお便利機能は正直うとく、そうではない本物の味わいで勝負するクルマなのです。

その点、内外装デザイン、走りのテイストには独特のものがあり、エコでマジメ一辺倒の日本車、質感は高いが重厚すぎるドイツ車に飽きた人にはいいのかもしれません。

一方でやっぱりフランス車であり、フランス人って難解なのかも?と改めて感じたのも事実。グローバル化し、日産と骨格を共有するようになっても発進時のクセや、車両から離れたとたんにかかる自動ドアロックなどクルマとしてのトーン&マナーが他車と絶妙に異なるのです。

その昔、初期型ルノー「トゥインゴ」などを楽しんで乗っていた小沢ですが、昔のベタなフランス車の味わいを追いかけても無駄な気がしてきました。もっと新しいフランス車ならではの魅力を見付けなければいけなくなっているのかもしれません。

小沢コージ
 自動車からスクーターから時計まで斬るバラエティー自動車ジャーナリスト。連載は日経トレンディネット「ビューティフルカー」のほか、『ベストカー』『時計Begin』『MonoMax』『夕刊フジ』『週刊プレイボーイ』、不定期で『carview!』『VividCar』などに寄稿。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)など。愛車はロールスロイス・コーニッシュクーペ、シティ・カブリオレなど。

[日経トレンディネット 2018年6月6日付の記事を再構成]

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