私はこれを「Beingモード」の休日と名付けています。「Being」とは、「ありのまま、あるがまま」ということ。心理学やマインドフルネス瞑想(めいそう)で心のあり方としてよく使われますが、ここでは「心のおもむくままに過ごす」という意味で使っています。つまりその日の自分の心の声に正直になって、家で休みたければ休む、人と会いたくなければ一人でいる、散歩に行きたくなればふらりと行くといった過ごし方です。

疲れがたまっているときは、体力消耗度の高い運動は控えましょう。写真はイメージ=(c)maridav-123RF

片や、習い事に行く、家族や友人とレジャーや遊びに興じる、セミナーに参加するなど「何かをしようとする休日」は、「Doingモード」の休日です。「Doing」は、多かれ少なかれ緊張を促す交感神経を活性化させてしまうのが特徴です。

時間に追われ、「ねばならない」という感覚が強くなればなるほどリラックス度が乏しくなり、体力・気力が消耗されます。隠れ疲労の方は、資格取得などの勉強系セミナーや、体力消耗度の高いトレーニングやハードなスポーツなどの、自分を緊張させたり頑張らせたりするタイプの予定はしばらく控えることをお勧めします。

雑誌やウェブサイトでは、「健康のために1週間に一度は汗をかくような運動をしましょう」などとよく書かれていますが、強度の高い運動は、あくまでも心身が健康なときにプラスアルファとして行う健康法です。ストレスや睡眠不足で自律神経系が乱れかけている状態で、激しいスポーツやトレーニングをやると、さらに疲労が蓄積して症状が悪化しかねません。サッカーや長距離マラソン、ハードな筋トレや登山といった強度の高い運動をしている方は、くれぐれも無理をされないようにしてください。

ちなみにヨガやピラティス、マインドフルネス瞑想(めいそう)、心理系セミナーなど、昨今は疲労やストレス対策をうたった習い事や研修も多数開催されていますが、これらも体力消耗は激しくないものの「習い事や研修に参加する」という点で「Doing」の一種となるので要注意です。体力や気力にさほど問題がない場合は参加してもよいと思いますが、そもそも他人の中に出かけていき親しくない人とコミュニケーションをとる、時間に縛られて行動する、新しいことにチャレンジすること自体が交感神経の緊張を上乗せし、気力が消耗する原因になります。ご自身の心と体の疲労度に合わせて、習い事やセミナーへの参加は賢く取捨選択するとよいでしょう[注1]

また、たとえ親しい仲間との遊びや慣れ親しんだ趣味の予定であっても、午前中に予定を入れてしまうと、「○時に起きて、○時に駅に行って…」と交感神経がピリピリ働いてしまうので、深いゆったりした睡眠がとれなくなる恐れがあります。隠れ疲労度が高い人ほど、リラックスして深い睡眠をしっかり取りましょう。せめて午前中には予定を入れず、睡眠不足気味の方は普段より2~3時間多めの睡眠をとって1週間の睡眠負債をしっかり返しましょう。

睡眠負債もしっかり返す

ちなみに「睡眠リズムを狂わせないために休日も平日と同じ睡眠時間がよい」という専門家もいますが、それは睡眠時間が平日でもきちんと確保できている人に対しての見解です。

[注1]すでに習得しているマインドフルネス瞑想やヨガ、ピラティスなどを、自宅や慣れ親しんだ場所などで、時間に縛られずにゆったりと自分のペースで行うのは、「Beingモード」に入りますので疲労時に行っても差し支えありません。

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