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立川談笑、らくご「虎の穴」

まさかの骨折、妄想に浸る余裕なくなる 立川吉笑

2018/5/27

イラストはイメージ=PIXTA

隔週日曜に更新している師匠・談笑と私による連載企画。今回もよろしくお願い致します。

前回は「軽視できない『5月病』 予防接種の効果は?」というテーマで、例によって好き勝手に書かせて頂きました。いくつか反響メールももらえてとてもうれしかったです。

5月も終わりが近づいてきていますが、皆様はご無事でしょうか?5月病になっておられませんか?

私、立川吉笑めは見事に「5月12日4時13分病」にかかってしまいました。5月12日4時13分病の症状は「何もないところですっ転ぶ」だったようです。

落語会の打ち上げが終わり、ほろ酔い気分でとぼとぼ自宅に向かって歩いていた途中、フラットな、何の段差もない見事に平坦な道で、どういうわけかすっ転んでしまいました。そして、どういう足の着き方をしたらそうなるのか、いまだに謎ですが、ただ転んだだけで、距骨・舟状骨・踵(しょう)骨という足首からかかとにある3本の骨を骨折してしまいました。とほほ。

まず日常のことを考えないと…

いつもこの連載ではエッセーのふりをして架空の出来事を書いてきました。

本業である新作落語も、日常の中の非日常を描くのではなく、非日常の中の日常を描くことが好きです。少しヘンテコな架空の世界を立ち上げて、その世界の中でのあたり前を描くことで、結果的に現実とのギャップが生じ、それを面白がってもらえたらと常々思っています。

だから今回もいつものように架空の現象について書きたいのだけど、それがどうやら難しそうなのです。

なぜなら頭の中でファンタジー世界に飛び込もうと思っても、足が痛くて、すぐに現実世界に引き戻されてしまうからです。

「明日の仕事場までどうやって行こうかなぁ」「あの会の代演を誰に頼もうかなぁ」「固定している右足が蒸れてきて気持ち悪いなぁ」「あー、右足を地面につけたいなぁ」とかすぐに雑念が浮かび妄想がはかどりません。

架空世界のことを考えている場合じゃなく、ままならない日常のことを考えなければいけないのです。

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