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頭でっかちのルーマニア巨大翼竜 独自進化で空飛べず

日経ナショナル ジオグラフィック社

2018/5/28

ナショナルジオグラフィック日本版

ドラキュラとあだ名された空飛ぶ爬虫類の復元骨格。同じ地域から見つかった下顎の化石が、アズダルコ科の別の巨大翼竜のものとして発表された(PHOTOGRAPH BY AART WALEN, CREATURES & FEATURES)

 ルーマニアで40年前に見つかった顎の骨の化石が、翼竜のものとしてはこれまでで最大であることが分かり、学術誌「Lethaia」に発表された。翼を広げると9メートル近くになる巨大な種が、今の同国中部のトランシルバニア地方にかつて君臨していたのかもしれない。

 白亜紀末期、海面は今より高く、捕食者だったこの翼竜がすむ辺りは島が連なる群島だった。全ての翼竜だけでなく、鳥として生き残った以外の恐竜も絶滅した、6600万年前の少し前のことだ。

 新たに発表された翼竜は比較的がっしりしており、首が短く頭が大きかったとみられる。雑食の可能性があり、恐竜の卵、小型のワニ、淡水のカメ、大型の魚など、生息地である川辺の環境にいた生物を次々と食べていたのかもしれない。

 「見つかっている中で最大の翼竜ではありませんが、下顎の骨としては、今まで採集された中で最大です。修復すると110~130センチにもなります」。トランシルバニア博物館協会の古生物学者で、論文の筆頭著者のマティアス・ブレミール氏はこう語る。

 「このことから、かなり大型の翼竜だった可能性があります。翼開長は8~9メートルだったかもしれません」

 この地域から見つかった巨大な翼竜は、これは現時点で3つ目のタイプとなる。つまりトランシルバニアは今や、驚くような姿を誇る空飛ぶ爬虫類の、もっとも生息密度が高い場所だったと胸を張れることになった。その面々には、2009年に発見され、研究者が「ドラキュラ」とニックネームを付けた大型種も含まれる。この種は最大の翼竜の有力候補だ。

ルーマニア、セベシュに近い発掘地の眺め。「レッドクリフ」と呼ばれている。ドラキュラが見つかった場所だ(PHOTOGRAPH BY MARTON VREMIR)

 ルーマニアで相次いでいるこうした翼竜の発見は、古生物学者たちの助けになっている。翼を持った奇妙な姿の彼らが、有史以前の生態系にどうように適応していたのかについて、解明がより進むからだ。

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