クリスピーとガストを救った 起死回生メニューとは?
クリスピー・クリーム・ドーナツとガスト(すかいらーく)、いずれも一度は「どん底」を味わった飲食チェーン。ところが最近、この2つのチェーンの業績が復活しているという。その立役者となったのが新メニューだ。いったいどんなメニューがヒットしたのか。
【クリスピーの起死回生メニュー】
●Point1 「カリッ」「フワッ」「トロ~」
2016年11月に発売し、クリスピー・クリームの業績回復の立役者となったブリュレ グレーズド カスタード。ドーナツの軟らかさとカリッとした食感、クリームのとろみを同時に味わえる。
●Point2 小型化×SNS映え
17年8月には期間限定で、浮き輪を模したミニドーナツ入りの「サマー ミニ ボックス」を発売。SNS映えを意識した商品で、インスタグラム上ではドーナツをストローに差した画像が数多く紹介された。
●Point3 おかず化ドーナツ
新たな旗艦店に位置づける有楽町イトシア店と渋谷シネタワー店では、18年3月から店舗限定メニューとして、ドーナツにベーコンを合わせたモーニングセットなどを発売。新規顧客の開拓を狙う。
【ガストの起死回生メニュー】
●Point1 (夜)安うまボリュームグリル
16年夏のメニュー改定のキーワードの一つが「驚き」。180gのハンバーグ2枚にオニオンリングを載せたオニオンリングハンバーグ(税別849円)など、インパクトのあるボリューム系メニューで子供を連れた若いファミリー層を呼び寄せた。
●Point2 (昼)女子受け日替わりメニュー
ハンバーグや揚げ物中心のランチを見直し、税別499円で食べられる日替わりメニューの種類を増やした。野菜はキャベツの千切りから彩り豊かなミックス野菜に変更し、女性受けを狙った。
●Point3 (昼)肉肉ランチ&バリエ
がっつり食べたい男性客向けにはハンバーグ&チキン南蛮ランチ(税別799円)、女性やシニア客向けには明太温玉うどんランチ(税別599円)など、ターゲット別にバリエーションを増やした。
●Point4 (夜)ちょい食べ&ちょい飲み
少量のメニューを組み合わせて食べる「ちょい食べ」客に対応できるよう、サイドメニューを拡充したことも、使い勝手の良さと来店客数を維持するうえで鍵となった戦略の一つだ。
(注)ガストの1~3の料理は、メニューを改定した16年当時のもの
[日経トレンディ2018年6月号の記事を再構成]
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