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画像はイメージ =PIXTA

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どのような人がメンバーの心を壊し、チームの生産性を下げるのか。日本のメンタルヘルス研修の草分け的存在で、多くの企業で「壊れた職場」の相談を受けてきた見波利幸氏が、その実例を「上司が壊す職場」(日経プレミアシリーズ)にまとめました。本書の一部を抜粋して紹介します。これまでは職場を壊す上司の4つのタイプを見てきました。今回は危険な上司がすでに存在している会社がどのように対応すればよいかを考えます。

◇  ◇  ◇

安易な「排除」は、問題の本質を解決しない

危険な上司がすでに存在している会社、職場はどのように対応すべきなのでしょうか。

多くの会社員にとって、キャラクターに問題を抱えた人とは一緒に働きたくない、というのが本音です。それが上司であればなおさらです。

困ったときに相談に乗ってくれる、手を差し伸べてくれる上司がいて、チーム内のメンバーの誰もが協力的な職場であれば、人間関係の悩みは当然生じにくくなります。

しかし、このような理想的な職場はほとんど存在しないのが現実です。

外からは、どれほど人間関係が充実しているように見える職場でも、中にいる人全員にとって、居心地のよい、働きやすい環境であるとは限らないのです。

激情型の上司に言及するまでもなく、人間は感情の動物ですから、ある程度以上の人が集まっていれば、どうしたって「好き・嫌い」が生じるのは避けようがありません。

また組織は、多様性を抱えてこそ強くなる面があり、危険な上司、さらにはそのキャラクター的特徴を抱えた人だからといって、すぐに「排除」するという発想は安易に過ぎます。

ここまで紹介してきた4つのキャラクターの人は、単に「上司」という仕事には向かないだけであって、それぞれの特性に合う仕事は、何かしらあるはずです。

実際に、他人に興味がなく好きなことに邁進する「機械型」の特徴色濃い人が、革新的なイノベーションを生むかもしれませんし、「謀略型」の特徴を持つ人でも、その話し方の能力を活かして、営業現場でのプレゼンテーションなどで力を発揮するかもしれません。

「他者を尊重する」ための研修

危険な上司に対しては、組織的な取り組みが求められます。もちろん、管理職としての適性が低いのですから、本来は適切な業務を考えることが重要です。

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