普段のスーツスタイルはジェントルなのに、ゴルフになると急に派手な原色を使ったり、総柄で全身を固めたりする、“盛りすぎ”なコーディネートになる。そんな、ちぐはぐな人になっていないだろうか? 最近はゴルフ専業ブランドからも機能を追求しつつ、シックさを兼ね備えた、大人向きのウェアの提案が増えている。わかっている大人は“機能をしっかり活用しつつ、センスの良さを感じさせる”コーディネートこそがグリーン上では大切、とファッションディレクターの森岡 弘さんは説く。ミドルエイジに相応しいゴルフスタイルを、森岡さんと共に考察してみた。
【私が教えます】
ファッションディレクター 森岡 弘さん
小平 智選手などのプロゴルファーをはじめ、エグゼクティブにもアドバイスを行う「装い方のプロ」。自身もゴルフを愛し、M.E.世代のゴルフスタイルを生で知っている。
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地味派手の極み“ワントーン”をマスターする
単色の着こなしは一見地味なようだが、あえて多色を使わないところに抑制の美がある。ゴルフコスプレになっている人が多いなか、こんなミニマルスタイルこそ、グリーン映えして究極のお洒落に映るはずだ。
ポロシャツ×パンツをスーツに見立ててみる
「お洒落な人はスタイルがブレません。いつもエレガントな装いの人は、ゴルフ場で会ってもやはりエレガント。いつもと異なる環境でも浮つかず、スタイルに一貫性があるものです。ゴルフはとかく派手に装いがちなスポーツですが、そろそろ地に足がついたシックな装いをしてみませんか。
なかでも上下の色目を揃えるワントーンは、簡単に洒落っ気を出せる着こなしの代表格。プロゴルファーも実践していますよ。色は読者のみなさんが仕事でも着慣れているであろう、グレー、ネイビー、ベージュ、渋派手色あたりが本命。コツはワントーンでまとめたポロシャツ×パンツを、ソリッドスーツの上下に見立て、帽子やグローブなどの小物をタイやチーフ感覚のアクセントに組み合わせること。このやり方ならゴルフでも無理なくお洒落なワントーンが作れます」(森岡さん)