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私のリーダー論

「やり遂げる覚悟にすごみ」 新浪氏も驚く創業家精神 サントリーホールディングスの新浪剛史社長

2018/4/5

――サントリー大学では具体的になにを学ぶのでしょうか。

「2点あります。1点目は創業精神を徹底的に再認識すること。佐治信忠会長や、ウイスキーづくりの総責任者である『マスターブレンダー』を務める鳥井信吾副会長、鳥井信宏副社長といった、いずれも創業家出身の方が講師を務めます。信治郎氏の創業精神を伝えるのは(ひ孫の)信宏副社長です。私は120年前に南極で優れたリーダーシップを発揮したイギリスの探検家アーネスト・シャクルトンを題材に、リーダーとは何かを教えています」

■海外の社員は「伝道師役」に

海外人材にもサントリー創業精神を伝授するという新浪社長

「創業家の話を直接、聴くという機会はなかなか希少ではないでしょうか。創業精神を体感できる。海外から参加する社員は、学んだ内容を帰国後、同僚に伝える『伝道師』として役目を果たしてもらう」

「2点目は、多様性を感じてもらうことです。海外からは、遠くは南アフリカやメキシコなど、色々な国・地域から日本に集まります。施設に缶詰になってグループ討議をすると、わがままな人もいれば調和をとる人もいる。人の個性もあるかもしれないが、文化などのバックグラウンドがあらわになってくる。あらゆる考え方があるから、違うものの見方も正しいとみなさざるを得ない。最後は打ち解け、多様性って面白いと気づくことになります。世界の多様性を生かすことで違う発想が生まれる。世界でやってみなはれを実践する源泉となります。多様性は一緒に仕事をするだけでは、なかなかうまく生かせないものです」

■従業員が満足して顧客が満足する

――人を育てることを学んだのはいつですか。

「三菱商事時代の1995年、フランスの会社と立ち上げた病院給食会社の経営者となったころでしょう。その頃に顧客に喜んでもらうには、人をいかに動かしていくか考えるのが大切だと知りました。その職場では、従業員が日々の業務に追われ学ぶ環境になかった。しかし、接客のあり方を繰り返し考えてもらうようにすると、話すのが苦手な従業員が意見を述べるようになったのです。自信を深め、おいしい食事を作ってくれるようにもなった。顧客の喜ぶ顔をみると、働く意欲がより高まりました」

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