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回数制限で闇カジノが栄える? 依存症対策の有効性は

2018/4/3

そもそも日本ではまだ「ギャンブル研究は少ない」(後藤氏)のが現状で、治療できる人材の育成も始まったばかりです。ギャンブル依存症を説明できることが医学部卒業生の「必須の能力」になるのは18年4月からです。カジノを解禁するには、ギャンブル依存症の研究や対策を急ぐ必要がありそうです。

■河本泰信・よしの病院副院長「賭け方を記録し、カジノ側が注意を」

精神科医でギャンブル依存症に詳しい河本泰信・よしの病院(東京都町田市)副院長に依存症対策のあり方について聞きました。

――ギャンブル依存症にはどんな症状があるのでしょうか。

よしの病院 河本泰信副院長 

「私は医療の現場にいるので全体から見れば一部の人しか見ていないが、ギャンブル依存症になると、負けを取り戻すことがギャンブルの目的になる。今日の負けを今日取り戻すのか、1週間後に取り戻すのか、期間は人によって様々だが、負けを追うという点では一致している」

――入場回数を制限するといった対策は効果があるのでしょうか。

「ギャンブル依存症になった人には意味がない。回数制限があれば目いっぱい使ってしまうだろう。それでも取り戻せなかった人はしっかりと規制されていないネットカジノや闇カジノに行ってしまうかもしれない。回数の制限は結果的にのめり込むタイプの人にとっては関係ないし、むしろ問題を水面下に押し込んでしまう」

「のめり込む人は一定の割合で出るから、その人たちへの対策をきちんとすべきだ。カジノはこれからできるものなので、最初からカードで管理できる。コインの交換の傾向や賭け方の傾向をきちんと把握していくべきだ」

――記録を付けることには利用者から反発が出そうです。

「安全で安心して楽しんでいただくために管理させてくださいとお願いするしかない。取り戻そうとハラハラしてやっているから楽しんでいると勘違いしている人が多いが、負けを追うような賭け方をするということは楽しくない。私のところに治療にこられる人も楽しんでいると勘違いしているが、よくよく聞くと苦しんでいることが分かる。自覚のない人に(カジノ側から)サインを出せるようにしたほうが、安心してギャンブルを楽しんでいただける。そのために傾向を把握するシステムにご協力してくださいとお願いをする」

「ギャンブル依存症には(アルコールなどと異なり)身体的な依存がないので、代わりに熱中できるものを見つけやすい。早めに自覚させることが重要だ」

(久保田昌幸)

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