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東宝の命運握る「ゴジラ戦略会議」 映画以外にも展開

日経エンタテインメント!

2018/5/12

 1954年に誕生し、累計観客動員が1億人を突破しているゴジラシリーズ。近年はハリウッド版や『シン・ゴジラ』がヒット、アニメも展開中だ。近年ゴジラが再び元気になった理由を、東宝でゴジラ関連事業を統括する大田圭二氏に聞いた。

『ゴジラ』第1作は、社会問題となっていたビキニ環礁での水爆実験から着想。そのためゴジラは、核や冷戦などの暗喩に富む存在に (c)TOHO CO.,LTD.

 2014年にワーナー提供、レジェンダリー・ピクチャーズ製作のハリウッド版が世界中で大ヒット。16年には庵野秀明を総監督に迎えた『シン・ゴジラ』が国内で興行収入82.5億円のメガヒットとなり、17年からはアニメ版の公開が相次ぐ。また、17年には初の公式グッズショップを新宿マルイアネックスにオープンした。

 「きっかけは、14年のハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』でした。全世界で約550億円、日本でも32億円を超える興行収入を記録したことで、社内が一気に盛り上がったんです。実は、東宝は04年の『ゴジラ FINAL WARS』から10年間、ゴジラ映画の製作を休んでいました。99年から毎年新作を公開したのですがマンネリもあり、動員減に歯止めを掛けられなかったんです。

 休止中にキャラクターの使用権を付与して、できたのが14年の『GODZILLA ゴジラ』です。98年にもハリウッド版がありましたが、それから10年以上経っても、ゴジラを待っている人々が世界中にいたと喜びました。一方で、本家本元は何をやってるんだという考えにもなり、社内でプロジェクトが動き始めたんです」

■部署の垣根を越えて精鋭が集結

大田圭二 1989年、東宝株式会社入社。2010年に映像本部映像事業部長、13年に取締役に就任。17年より「チーフ・ゴジラ・オフィサー」を兼任している(写真:三川ゆき江)

 そうして14年に設立したのが、「ゴジラ戦略会議」、通称・ゴジコン(The Godzilla Strategic Conference)だ。部署の垣根を越えて精鋭が集められ、ゴジラの今後について、話し合いがなされた。

 「14年にはレジェンダリーが<モンスター・バース構想>を発表し、19年にモスラやラドンが登場する『ゴジラ2』を、20年にはキングコングと対決する『ゴジラ3』を公開すると知らされていました。まずは、それまでの間を埋めるタッチポイントをどう作るか。そう考えた時、やはり映画を核として、周辺のビジネスを大きくしていく方法が王道だと思いました。

 そして新作の実写とアニメの企画が動き出したのですが、どちらも公開までに時間がかかります。空白となる15年は、建設中の新宿東宝ビルの上にゴジラの頭を付けようと(笑)。これがかなり話題になりまして、今ではインバウンド客も含めた名所となっています。

 16年には、実写の『シン・ゴジラ』を公開して大ヒットしました。17年はアニメ、18年はアニメの2章と3章を公開します。そして19年と20年はハリウッド版にバトンを渡し、21年以降も、最低でも2年に1本、できれば年1本のペースで途切れないようにゴジラ映画を公開していこうと、今、戦略を考えているところです」

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