「お母さんは大事にしすぎて、日常的には着けていないですね。でも私は、ほぼ毎日、着けてます。ほかにもピアスは持ってるんですけど、家に帰ったら、これに付け替えて生活するんですよ。お風呂にも付けたままで入るので、ダイヤに詳しい方に見せると驚かれますね。『大事にしてる?』って(笑)。

これを付けると、すごく落ち着きます。逆にこれがないと、落ち着かない。この間、なくした時は焦りました。別の箱に入れていただけで1週間くらいしたら見つかったんですけど、なくしたときは『終わった!』と思いましたね(笑)。
もし自分に子どもができたら、子どもや孫に受け継いでいきたいですね。これだけは絶対、なくしたくないです(笑)」
限界は作りたくない
2018年3月17日公開の出演作は、「素敵なダイナマイトスキャンダル」。1970~80年代に「写真時代」などのエロカルチャー誌をヒットさせた編集者・末井昭さんの人生を、「南瓜とマヨネーズ」の冨永昌敬監督が映画化した作品だ。前田さんは、末井さんの妻・牧子さん役を演じている。
「末井さんを演じた(柄本)佑さんと冨永監督とは、いつかご一緒したいと思っていたので、お話をいただいたときは、うれしかったです。
牧子さんは、独特な感性を持ってる方だと思いました。末井さんを陰で支えてはいますけど、あんまり末井さんのことを知ろうとしていない(笑)。女の恥じらいみたいなものにも縛られていなくて、自由。この男性社会の物語の中で、どう自分勝手でいられるかが大事なんだろうな、と思いながら演じました。
役作りでは、40代や50代の牧子さんも演じなければならないので、外見に頼った部分もありました。目の下にクマを描いたり、バブリーな髪型にしたり。ヘアメイクさんには、いろいろと試行錯誤してもらいました。

衣装は、『動物が描かれた洋服を着せたい』と監督がこだわっていて、衣装さんがいろいろ探してくれました。犬も着たし、いるかも着たし、アルパカみたいな、よくわかんない動物のも着ましたね(笑)。映画をよく見てもらうと、けっこう動物柄の服を着てるんですよ。たぶん監督の裏設定で、『牧子さんは動物好き』ということになっていたんだと思います(笑)」