2011年に起きた東日本大震災から7年。このタイミングで、改めて準備している防災グッズを確認したい。最低限必要なものは何か、見直すべきポイントはどこか。東急ハンズ池袋店で防災用品を担当する松井昌孝さん、平牧奈穂さんによると、「衣」「食」「住」「情報」の4ジャンルに気をつけてアイテムを選ぶとよいという。
ブランケットは「音」にも注意
それではそれぞれの防災グッズを見ていこう。まずは衣食住の「衣」から。
冬に地震が発生したときに備えて、寒さから身を守るブランケットや寝袋は準備しておきたい。圧縮された毛布を選ぶ際は、かさばらないコンパクトなタイプがお薦めとのこと。
ちなみに松井さんによると「特にブランケットは音が鳴りにくいタイプがお薦め」。避難所ではちょっとした音でもストレスになるからだ。
非常食は普段から食べ慣れておく
次は「食」。飲料水や非常食は1週間程度を備蓄しておくことが望ましいという。
非常食は昔に比べて種類が豊富になり、おいしさも格段にレベルアップしている。数が多くて、この中からどの商品を選べばよいか迷うことも多いはず。「自分がいつもどのようなものを食べているかを想像し、被災時にストレスを感じないよう、普段の食事に近い食品を選ぶことが大切」(平牧さん)
普段口にしている食品と味や食感が違うため、食べ慣れておくことも重要だ。東日本大震災当時、避難所で過ごした経験のある平牧さんは「初めてフリーズドライを口にしたときは、食べ慣れない食感に異物感を覚え、おいしく感じられなかった」そうだ。「現在は週に1回、お昼ごはんやおやつを非常食に置き換えています」
日常生活でも使える「明かり」を
次は「住」。電気が止まった環境で夜を過ごすためには「明かり」を確保しておきたい。ライトは乾電池を利用するタイプが一般的だが、製品によって単3形や単2形など規格が異なるため、ストックがなければ使えない恐れがある。「最近は、単1形~単4形のどの電池にも対応したものや、水や太陽光で発電できるタイプなども出ています」と松井さん。ただ乾電池タイプを利用する際は、液漏れでいざというときに利用できないケースもあるので、本体に乾電池を挿入したまま保管しないことが大切。また今買うなら、消費電力が少なく寿命が長いLED対応の商品を選びたい。