出世ナビ

デンシバ Spotlight

世界が注目「STEM教育」 リケジョ増加の切り札?

2018/3/6

STEM教育でリケジョは増えるか?(大学入試センター試験に臨む受験生、名古屋大学)

 大学受験シーズンも終わりが近づいています。近年は文系の人気が高いようですが、世界では異なる潮流が出ています。理系分野で優れた人材を増やそうと、科学・技術・工学・数学に力を入れる「STEM教育」が広がり始めているのです。

 STEMとは科学・技術・工学・数学の英語の頭文字をとったもの。先陣を切る米国は、2010年代から多くの予算を投じています。オバマ前大統領が11年に「中国やインドは理系教育に力を入れている」と演説するなど危機感があるのです。

 背景にあるのはテクノロジーの進化です。いろんな仕事でプログラミングやデータ分析などの能力を使うようになっています。漫然とした教育では国の競争力が落ちると、欧州やシンガポール、タイなどもSTEMを次世代教育の課題に掲げます。

 科学技術立国を掲げる日本はどうでしょう。20年度から小学校でプログラミングが必修になるなどの動きはあります。しかし、他国と比べ大きく出遅れていることがあります。女性の理系人材、いわゆる「リケジョ」が少ないことです。

 リケジョの不足は各国の課題で、国連が17年に開いた会議でも「STEM教育を女性に広める」と決議されました。ただ、経済協力開発機構(OECD)によると、STEM分野の高等教育の新入生に占める女性は日本は16%。OECD平均30%を下回り、35カ国中で最低です。

 これは学力やカリキュラムだけの問題ではないかもしれません。「母親が理系に興味がないと娘が希望しても勧めないことが多い」。お茶の水女子大学の加藤美砂子副学長はこう感じています。同大は子ども向けの実験教室などを開いていますが「女子は親と来てもらうのがまず一苦労。どんな仕事についても理科系の思考力は役立つと親も知ってほしい」と話します。

出世ナビ新着記事

ALL CHANNEL