岡田「みんな真剣に見ていてくれたのはうれしいけど、それって泣くところかな(笑)」

瀧野「あのときは、みんなで『私たちも奈々さんに負けないくらいに頑張ろうね』って声を掛け合っていたんです」

初ツアーを終えて深まる絆

『暗闇』 デビュー曲センターは瀧野由美子。ヘビーなタイトルとは逆の爽やかなメロディーにのせ、故郷への思いをつづる。ミュージックビデオは愛媛県・大三島などで撮影(キング/TypeA~Gの7形態/CD+DVD/1574円・税別)

メジャーデビューシングルのタイトルは『暗闇』。これまでのAKB48グループのデビュー曲とは異なるテイストのインパクトがある曲名を耳にしたときは、3人とも「驚きました」と口をそろえる。

岡田「実はタイトルとは裏腹に、メロディーはイントロからキラキラとしていて、すごく希望が見える曲なんです。青春時代の暗闇の中から、一生懸命に光を探そうとしている曲だと解釈してパフォーマンスしています」

瀧野「悩んでいる人の心に刺さって寄り添える曲だと思っていて、『故郷(ふるさと)捨てて僕は絶対暮らせないだろう/水平線見えなければ』という歌詞を聴いて、故郷を離れている方に『家族に連絡しようかな』と思ってもらえたらと思います」

岡田「みんなコンサートでかわいい笑顔ができるようになったけど、『暗闇』はもう一段階、深い表現力が問われる難しい曲だよね。みんなでこの曲の歌詞を読み込んで、話し合う場が設けられたらいいなと思っています。例えば、AKB48のデビュー曲『桜の花びらたち』が今でも大切に歌い継がれているように、『暗闇』も何年たっても愛される曲にしたいです。でも、ツアーを終えてメンバー同士の仲がますます良くなったよね。石田千穂ちゃんと門脇実優菜ちゃんがハグしていたり、磯貝花音ちゃんと藤原あずさちゃんも、いつもくっついていて(笑)。そんな様子を眺めているのが好きです」

土路生「奈々さんがそういう様子を見て、うれしそうにしているのを、こっそり写真に撮ってSNSにアップしています(笑)。『STU48のセトビンゴ!』(日本テレビ系・関東地区での初冠番組)も始まってメンバーと一緒にいる時間が増えたので、ぐいぐいとお互いに踏み込み合って、団結力が高まっているんです」

岡田「確かに、オーディションの直後とは雰囲気が変わったよね。最初はとにかく与えられたレッスンに食らいついているだけだったのが、今はどうしたらファンの方に喜んでもらえるかを、みんなで考えられるようになったと思う」

土路生「もっとSTU48らしさを出していきたいけど、そのためにも早く私たちの劇場で公演をやってみたいです」

瀧野「私も1日も早く劇場が完成に近づくといいなと思っています。奈々さん、劇場ができたときのアドバイスはありますか?」

岡田 「すべてのお客さんに楽しんでもらうために、公演が始まる前に、劇場の1番後ろと最前列の席に座って、どうステージが見えるかを知っておくといいよ」

■STU48とは?
「瀬戸内」エリアを本拠地に活動するSTU48
 国内6番目のAKB48グループとして2017年3月に誕生。「瀬戸内」エリアを本拠地とし、「1つの海、7つの県」を股にかけるAKB48グループ初の広域アイドルグループ。瀬戸内(SeToUchi)の頭文字からSTU48と命名される。同年9月より、瀬戸内7県を巡るライブツアー「STU48瀬戸内7県ツアー ~はじめまして、STU48です。~」を開催。18年1月にはAKB48劇場で出張公演を実施した。AKB48とSTU48のキャプテンを兼任する岡田奈々と、第1期生のオーディションで合格した30人の計31人で構成。瀬戸内7県出身メンバーは23人。平均年齢は16.8歳。1月31日に『暗闇』でCDデビュー。今後は瀬戸内海を主とした船上劇場で公演を開催予定。AKB48グループで専用劇場での公演が始まる前のCDデビューは初。(数字は1月中旬現在)

(ライター 高倉文紀、日経エンタテインメント! 伊藤哲郎)

[日経エンタテインメント! 2018年3月号の記事を再構成]

エンタメ!連載記事一覧