上司に不可欠な「ぶれない言葉」 人事のプロが説く八木洋介氏(ピープルファースト代表取締役)

「人事のプロ」と呼ばれる八木洋介氏(ピープルファースト代表取締役)
「人事のプロ」と呼ばれる八木洋介氏(ピープルファースト代表取締役)

グローバルリーダーの育成が急務といわれながら、人材育成の遅れが目立つ日本企業。米ゼネラル・エレクトリック(GE)日本法人やLIXILグループ副社長として人事部門を担当し、「人事のプロ」と呼ばれる八木洋介氏(ピープルファースト代表取締役)は、リーダーになるには「軸」が必要と強調する。幹部人材の育成法や女性活用法について八木氏に聞いた。

――いい上司というか、リーダーになるには何が必要ですか。

「リーダーになるためには、必ず軸が必要になります。自分なりのぶれない言葉を持つことが大事になります。私の場合、24のワードを持っています。学生時代の話ですが、若い頃プレッシャーに負け、大学受験をせずに逃げ出してしまった経験から、『逃げるな、負けるな』という軸を持ちました。その後、30代後半になり、社長批判をするという大きな失敗の後、(批判をするのではなく)自分の身の回りをきれいにするという軸を加えました。その後、様々な経験をする中で教訓として得たことや、よく生きるために必要と思ったことを加えていったのですが、それがたまって24の言葉になりました」

「究極のリーダーシップとは『正しいことを正しく』ということだと考えたのですが、正しいことはわからなくてもベストを尽くそうという考えから『今を大切にする』ことを付け加えたり、ベストを尽くし切ったら、次に備えるという意味で『これでいいのだ』という生きざまを加えたり、自然に逆らわない生き方をしようという意味で『俺は動物』というのを加えたりしました。わたしは、いい子ちゃんになってしまう傾向があると思っていたので、和を封印していたのですが、自分に負けなくなったと思った時、『和の力』を取り入れました」

「また、『常識を疑う』はバズワード化してしまったものや、古くから言い伝えられてきたことに対して、環境の変化を経てもそれが正しいのかを疑うという姿勢を持ってきました。そして、少しでも違和感を持ったらそれを掘って、自分なりの考えを持つように心がけています」

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