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地域活動で「役職」担う高齢者 認知症のリスク減

日経Gooday

2018/2/18

趣味の会や地域活動での役職の有無が、認知症リスクの大小に影響することが分かってきました。写真はイメージ=(c)rawpixel-123rf
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「高齢者が、地域の活動に参加すると、認知症予防につながる」ということは、これまでもよくいわれてきた。このほど発表された高齢者1万3850人の10年間の追跡調査の結果で、「地域活動で『役職』を担うと、さらに認知症リスクが減る」ということが証明された。地域活動への『参加形態』の違いが、認知症リスクの大小に影響する、という新しい事実が分かったのだ。

この研究は、日本老年学的評価研究( JAGES:Japan Gerontological Evaluation Study)プロジェクトの一環として行われたもので、分析の中心になったのは早稲田大学大学院スポーツ科学研究科博士課程の根本裕太さん。高齢者が地域の自治体・町内会・趣味の会などで活動する場合、会長・世話役・会計幹事などの「役職」の有無と、「認知症発症」とにどのような関係があるかを調べるのが、この研究の主な目的だ。

■高齢者1万人超を10年間追跡調査

調査では、愛知県の6市町の高齢者1万3850人を約10年間追跡した。まず2003年に要介護認定を受けていない65歳以上の地域の高齢者2万9374人に対し調査を実施し、回答した1万5313人を、その後2013年3月までの約10年間追跡し、その中で基準を満たした1万3850人を解析した。

まず、「地域活動への参加」だが、2003年の時点で「あなたは次に挙げる会や組織に入っていますか?」という設問を作り、それぞれに「はい」「いいえ」で答えてもらった。具体的な地域活動の種類は、「政治関係の団体や会」「業界団体・同業団体」「ボランティアのグループ」「市民運動・消費者運動」「宗教団体や会」「スポーツ関係のグループやクラブ」「町内会・老人クラブ・消防団など」「趣味の会」である。

次に、いずれかの組織への参加について「はい」と回答した人に、「会や団体で、会長・世話役・会計係などの役員をしていますか?」と質問し、これも「はい」「いいえ」で答えてもらった。

すべての組織に所属していない人は「不参加者」、役職についての質問について「いいえ」と答えた人は「一般参加者」、役職についての質問に「はい」と答えた人は「役職参加者」とした。そして、この3つのグループに分けて、10年間にわたり認知症の発症を追跡した。また、前期高齢者(65~74歳)と、後期高齢者(75歳以上)では、健康状態や生活行動が大きく異なるため、2003年の時点で前期高齢者であるか、後期であるかを分けて分析した。

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