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キャリアコラム

辣腕リーダーはなぜ「ワイン党」になるのか? ライター 猪瀬聖

2018/2/10

藤田晋氏

藤田氏は、ワイン好きが高じて、社員のモチベーションを高めるために高級ワインを振る舞うというユニークな人心掌握術を編み出し、いまも実践している。あまり知られてはいないが、孫氏も無類のワイン好きで通っているという。30代ぐらいまでは、酒類自体をあまり口にしなかったが、「ワインは健康にもいい」とたしなむようになった。

■海外勤務でワインに「開眼」

ワインにはまるきっかけは人それぞれだが、ビジネスリーダーには主に2つのパターンがあるようだ。

ワイン人気はすっかり定着し、店頭には様々な産地のワインが並ぶ(東京都中央区)

ひとつは、ワイン文化圏の欧州や米国に駐在・留学し、現地でおいしいワインを飲んでハマるパターンだ。出井氏は、若手時代のフランス勤務でワインに目覚めた。三木谷氏は、銀行員時代に米ハーバード・ビジネススクールに留学し、ワインに関心を持つようになったという。

張氏のワインとの出合いは、トヨタの工場の現地責任者として赴任した米ケンタッキー州。ケンタッキーの酒といえばバーボンだが、「ちょうどワインがはやり始めた。食前酒はバーボンでも、食事しながら飲む酒は必ずワインだった」(張氏)。社長時代には、フランスのプジョーシトロエングループと小型車の共同開発の交渉にあたり、渡仏を繰り返すうちに自然とフランスのワインにも詳しくなったという。

■ビジネスディナーがワイン通を生む

もうひとつは、経営者仲間や取引先とのビジネスディナーでワインの魅力に気づくパターンだ。ビジネスディナーに使うレストランでは、比較的高級なワインをそろえている。そこでおいしさを覚え、ハマっていった経営者の代表が、前沢氏や藤田氏だ。

ワイン通としても有名なレバレッジコンサルティング代表の本田直之氏は、「経営者になると人と会う機会が増える。どうせ会うならおいしいレストランでということになり、飲み物は自然とワインになる」と解説する。「料亭で日本酒」でもよさそうなものだが、現実には「イタリアンやフレンチでワイン」というスタイルで打ち解け、心の距離も縮まるケースが多いようだ。

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