「世界三大高級時計メーカー」のひとつに数えられるスイスの高級腕時計メーカー、ヴァシュロン・コンスタンタンは、 1956年発表の歴史的モデル「リファレンス6073」を現代的によみがえらせた新コレクション「フィフティーシックス」を発表した。
リファレンス6073は、クラシカルな文字盤と大胆なデザインのケースとのコントラストが特徴で、同社初の自動巻き駆動装置(ムーブメント)を搭載したモデルの一つとして地位を確立。フィフティーシックスは、その幾つもの特徴を引き継いだ。
ブランドのシンボルマーク、「マルタ十字」の4枝をアレンジしたラグ(ベルトやブレスレットをケースと結合する接合部)を備えたほか、ベゼル(額縁部)から高く盛り上がる「ボックス型」と呼ぶ風防を採用、サファイアクリスタルを用いた。
全モデルに自動巻きムーブメンを採用、3針の自動巻きモデルには新型を導入した。ケース裏側はシースルーで、ムーブメントに装飾仕上げが施された様子や、マルタ十字のモチーフを備えた新型自動巻きローターを楽しむことができる。
■世界限定1本の機械式手巻き時計
ヴァシュロン・コンスタンタンは同時に、「レ・キャビノティエ」コレクションの新作として、「グランド・コンプリケーション・オーナメンタル」と「グランド・コンプリケーション・クロコダイル」を発表した。
機械式手巻き腕時計で、天文機能を含む複雑機構と手彫り装飾を融合した世界1本限定モデル。重力で生じる誤差を自動補正する「トゥールビヨン」など15~16の複雑機構を搭載、裏と表の「ダブル文字盤」に表示する。
2005年の発表当時、世界で最も複雑とされた同社の「トゥール・ド・リル」に着想を得たという。レ・キャビノティエは同社の専門部門で、顧客の注文に応じて時計を制作した、かつての時計職人「キャビノティエ」にならい、1点ものを手がけている。