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リーダーの母校

孫さんは十刀流、私は二刀流 湘南高で鍛えた経営力 後藤芳光・福岡ソフトバンクホークス社長兼オーナー代行が語る(下)

2017/12/25

同級生でなくても、湘南出身者はやはり同じ経験を共有していますから、会えば自然と親近感がわきます。初めて会った相手でも、湘南出身者だと、あっという間に距離感が縮まります。

例えば、みずほ信託銀行の飯盛徹夫社長は2つ上の先輩ですが、この前お会いした時に、湘南の話題で大いに盛り上がりました。世界最大の資産運用会社ブラックロックの日本法人であるブラックロック・ジャパンの有田浩之社長は1つ下ですが、彼は1浪して一橋大学なので、大学では私と同期です。

金融庁の中島淳一総務企画局審議官はクラスメートで、よく一緒に遊んだ仲。私と違って勉強ができ、現役で東京大学に合格。ある意味、野球部で大活躍しながら現役で東大に合格し、先日のプロ野球ドラフト会議で北海道日本ハムファイターズに指名された宮台康平投手と非常に似ています。中島君は今、森信親長官の右腕として活躍しています。

一橋大学卒業後、安田信託銀行(現みずほ信託銀行)を経てソフトバンクへ。現在は、ソフトバンクグループ専務執行役員(財務統括)とプロ野球球団の経営という二刀流で、多忙な日々を過ごす。

「経営の要諦はリーダーシップと権限移譲。湘南高校の学校行事というのは、社会に出てリーダーとなるためのトレーニングだった」と話す

他の球団と違うのは、ソフトバンクはスタジアム(福岡ヤフオクドーム)を所有している点。その分、売上高も他球団の何倍も大きく、経営がより大変になります。

仕事は、ソフトバンクグループの専務執行役員としてCFO(最高財務責任者)的な仕事がメーンになるので、平日は基本的に東京で過ごします。ただし、お得意様をヤフオクドームでの野球観戦に招待するときは、私も東京から同行します。

その場合は、東京で仕事を済ませてから夕方に福岡入りし、まず野球観戦。試合後、懇親会をして福岡に1泊。翌朝の最初の便で東京に戻り、いつも通りに出社するというスケジュールです。最初は体力的に多少きつかったですが、このほうが時間を有効利用できますし、今は慣れたので平気です。

球団経営は、球団本部と事業本部にそれぞれ信頼する本部長を配置し、通常のオペレーションは彼らに任せています。全体の状況は週1回のテレビ会議で把握し、重要な会議の時は現地に飛びます。

企業の財務部門の統括とプロ野球の球団経営とは、まったく別の仕事のように見えるかもしれませんが、基本は一緒。仕事というのは、組織の末端に行けば行くほどディテールが違ってきますが、逆に上に行けば行くほど、やることが似てきます。

それは孫(正義)社長を見ていると、よくわかります。ソフトバンクグループは様々な業種の会社を傘下に置いていますが、孫社長はそれらの会社の経営を問題なくこなしています。二刀流どころか、十刀流、二十刀流。だったら、私も二刀流ぐらいはできるかなと。球団経営を任されることになったとき、そう思いました。湘南で鍛えた人は二刀流とか、たくさんいるんじゃないでしょうか。

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