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「会社員は無理」 翠嵐担任の一言で医師志望固める 新浪博士・東京女子医科大学教授が語る(下)

2017/12/11

新浪博士・東京女子医科大学教授

今や「心臓手術のスーパードクター」の異名を持つ新浪博士・東京女子医科大学教授(55)だが、神奈川県立横浜翠嵐高校(翠嵐、横浜市)時代はあまり勉強せず、親や兄(新浪剛史サントリーホールディングス社長)から怒られてばかりいた。しかし在学中、あるきっかけで外科医を目指すことを決意。同じく医者を志したクラスメートの中に、意外な人物もいた。

初めは歯科医を目指した。

プラモデルづくりに熱中する小学生の私を見て、この子は手先が器用だと思ったのか、母親は「お前は大人になったら歯医者になりなさい」と私を洗脳し始めました。親戚に歯科医がいたのですが、子供がいなかったため私に後を継がせようと考えていたようです。

何度も言い聞かされるうち、自分もだんだんその気になっていきました。しかし、なぜかそのうち、どうせなるなら歯医者ではなく医者がいいなと思うようになり、中学生のころは、医者に憧れていました。

キャリアとして医者を意識し始めたのは、翠嵐に入ってからです。きっかけは、人気テレビドラマの「白い巨塔」でした。毎週、テレビの前にくぎ付けになり、主役の財前五郎にすっかり感化され、医者になるなら、外科医、大学教授を目指そうと思いました。

そのころから、周りの親しい友達にも、自分は医者になると公言するようになりました。高1の時の担任との面談で、将来何になりたいのか聞かれたことがありました。医者になりたいと答えると、私の性格を見抜いていた担任は、「それがいい。お前の性格ではサラリーマンは絶対に務まらない」とはっきり言い放ちました。

後で思えば、励まされたのか欠点を指摘されたのか微妙でしたが、その時の私は、「そうか、やはり周りもそう思っているのか」と自分の選択に自信を深めました。たまたまその時担任だった教師の何気ない一言でしたが、私にとっては、まさに自分の将来を決定づける一言になりました。

とはいっても、それで、医者を目指して何か準備を始めたとか、いい大学の医学部に入るために勉強に力を入れたとか、何か変えたわけではありません。相変わらず、勉強は二の次で友達と遊んでいました。

クラスメートには、小野稔・東京大学医学部付属病院心臓外科長がいる。2012年、天皇陛下の心臓バイパス手術の際、天野篤・順天堂大学医学部付属順天堂医院長の助手として立ち会い、記者会見にも同席したスーパードクターだ。

3年の時の同じクラスから医学部に進んだのは、私も含めて3人だけでしたが、偶然にも、3人とも心臓外科医になりました。

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