出世ナビ

学校のリーダー

「日本一の体育祭」の湘南高 東大のエース宮台投手も 湘南高校の稲垣一郎校長に聞く

2017/12/3

湘南高校の体育祭。看板の設置工事など作業は大がかりだ=同校提供

湘南の1学年の生徒数は約360人。40人制で9クラスあるが、9月の体育祭では高1~3年まで縦のクラスに9色のチームに分かれて勝敗を競う。走ったり、跳んだりの競技はもちろんあるが、メインは工夫を凝らした仮装や大道具、小道具を駆使したダンスなどのテーマイベントだ。川崎啓子副校長は、「ディズニーランドのパレードのようだといわれることもあります。大道具というのは、自作の動く家などで、かなり大仕掛けです」という。

5×6メートルの巨大看板を9チームごとに制作し、装飾美も競う。各チームごとに総務長と呼ばれるリーダーを選び、実に1年かけて企画を練り、看板や仮装、各道具づくりなどの準備をする。「1つのプロジェクトを各生徒が得意分野ごとに分担して準備作業を進める。スポーツの得意な生徒は競技のプレーヤーになり、理系の得意な生徒は大道具や看板づくりなどの設計や制作を担当し、絵の得意な生徒は看板そのものを描くわけです。運動の得意な生徒も苦手な生徒も関係なく、全員が参加して一つの事業をやり遂げることで自然に見えない力がついていくことに意義があります」(稲垣校長)という。

東京工業大学に進学した湘南OBは、「体育祭の準備ばかりやって、勉強した記憶がない。とにかく自由な学校だ」と話す。

仮装など派手なイベントで盛り上がる体育祭=湘南高校提供

しかも湘南では、4月から11月上旬まで、昼休みの時間に「対組競技」という名目で何らかのスポーツイベントをやっているという。「この期間はほとんど毎日、生徒たちが自主的に企画してやっています。ただ、全員強制ではなく、運動の苦手な生徒に無理強いはしない。選手と応援に分かれて盛り上がります」と体育教師でもある塚越幸雄教頭は話す。上半期はスポーツなどの行事に費やし、「後半の11月~3月は、まさに勉強モード。受験生中心に猛烈に勉強し、追い込みをかけます」(稲垣校長)

■70分授業 進行は早い

11月下旬になると、勉強モードが全開となり、広い校内から喧噪感が消える。湘南は70分授業だ。通常の高校は50分のところが多いが、「前回の授業の復習をして、演習をこってりやり、各生徒の発表などをやると、70分授業が理想的」と稲垣校長は話す。ただ、授業の進行速度は速い。「例えば、森鴎外の『舞姫』に普通の高校が10時間かけるとしたら、ウチは3時間で終わらせる」という。

出世ナビ 新着記事

ALL CHANNEL