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食を旅する

ご当地ちゃんぽん、透明スープやあんかけも 地域映す

2017/11/21

長崎ちゃんぽん

イベントに登場したご当地ちゃんぽんを紹介する前に、まず本家本元、長崎のちゃんぽんをおさらいしておこう。ちゃんぽんのルーツには諸説あるが、これから紹介する「四海樓」発祥説が一般によく知られている。

ちゃんぽんの原型になったのは、豚肉やシイタケ、タケノコ、ネギなどを具にしたあっさりスープを使った福建省の麺料理「湯肉絲麺」。これを長崎にある「四海樓」の初代、陳平順さんが、濃いめのスープ、豊富な具、独自のコシのある麺で日本風にアレンジした。

ちゃんぽんの代名詞とも言える白濁スープは丸鶏と鶏ガラ、とんこつを合わせて3~4時間かけて煮出したもの。具の魚介は、イカ、小ガキ、小エビなど、練り物も含めて長崎近海でとれる海産物がベース。また、独特の太いちゃんぽん麺は、麺に弾力を加えるかんすい=アルカリ塩水溶液の代わりに、中国由来の唐灰汁(とうあく)を使っている。

(上左から)鳥取カレーちゃんぽん、水俣チャンポン、小浜ちゃんぽん(中左から)尼崎あんかけチャンポン、ながとりちゃんぽん、網走ちゃんぽん、天草ちゃんぽん(下左から)久留米ちゃんぽん、近江ちゃんぽん、韓国ちゃんぽん

さぁ、イベントに出展したご当地ちゃんぽんを順次チェックしていこう。

まずは長崎県雲仙市の小浜ちゃんぽん。今回出展したご当地ちゃんぽんの中では久留米と並ぶ約100年の長い歴史を誇る。長崎とは橘湾をはさんだ対岸の湯治場だった小浜温泉には、海を渡ってちゃんぽんが持ち込まれたようだ。

特徴は具の殻付きエビ。地元では握りずしとセットで食べるのも定番だ。「ちゃんぽん番長」こと林田真明さんが、ちゃんぽんを旗印にまちおこしに奔走する物語は、テレビでドラマ化もされた。

殻付きエビは小浜ちゃんぽんの目印 かりっと香ばしい

島原半島からちゃんぽんは、再び海を越えて天草へと到達する。天草ちゃんぽんは「島民食」と呼ばれるほど地元に根付いた味。2013年には天草のちゃんぽんを対外的にアピールするため、仕様を共通化した「天草Sea×Oh!南蛮ちゃんぽん」を開発した。

透明なスープ、天草の塩、オリーブオイルでいためる、すり身を入れる(魚に限らない)、オリジナルの後付けソース、天草陶器の器は必須。さらには車エビ、タコ、天草産ブランド豚の「天草のこだわり食材」のうちいずれかをメインの具材する――というものだ。

天草へと至ったちゃんぽんは三たび海を越える。たどり着いたのは、熊本県水俣市だ。水俣チャンポンは、あっさりとしたスープが特徴。具も野菜がたっぷりでヘルシー。

そして最大の特徴が白っぽい麺だ。スープをしっかり吸い込む卵を使わないモチモチ麺がおいしさの秘訣だ。

水俣チャンポンは白い麺が特徴

久留米ちゃんぽんは、1917年開業の「光華楼」がルーツと言われる。このスープが後のとんこつラーメン誕生にも影響を与えたとも言われている。現在も食堂や屋台などで幅広く、様々な味付けのちゃんぽんが食べられている。

とんこつラーメン発祥の地と言われる久留米だけに、今回はとんこつ特有のうまみをしっかり効かせたスープで提供した。魚介の豊富さも魅力だ。

佐賀県の唐津上場ちゃんぽんは「ワールドちゃんぽんクラシック」の前身となった「全国ご当地ちゃんぽんサミット」をきっかけに誕生した。スープは玄界灘の塩を使ったあっさり味。メインの具材としてイカの口、通称「トンビ」を使用している。有名な呼子のイカ料理で捨てられていた部分を活用したものだ。

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