ダイバーシティーといえば、慶応では、私が進学した慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)でしょうか。私が入学したときは3期生。慶応の中でも異質な学部で、当時は慶応っぽくないとよくいわれました。でも一方で、そのダイバーシティーこそが実は慶応の真髄なのではないかなとも思います。今となってはSFCも慶応を代表する学部のひとつになっていると思います。

部活動は自動車部だった。

横浜市港北区の日吉にある慶応義塾高校

自動車部には3年間在籍しました。高校で自動車部があるのは、全国でもかなり珍しい。だったら、ここにしかない部に入ったら面白いんじゃないか。それが入部した唯一の動機です。自動車そのものには、まったく興味ありませんでした。

自動車の運転は、練習も大会も、すべて私有地でやります。ですから運転免許のない18歳未満でも問題ありません。練習はいつも、慶応の敷地内にある自動車部専用のグラウンドでしていました。競技はフィギュアと呼ぶ車庫入れの腕を競うような内容で、大学生の大会に高校代表として出場していました。

自動車部は運動部の一つですが、大会はせいぜい年に1、2回。時間をもてあまし、練習と称してバスケットボールのゲームをしたり、他の運動部と試合をしたり、あまり運動部っぽくありませんでした。練習が終わった後は、いつもみんなで学校近くの雀荘に行きました。それが一番の楽しい思い出です。

3年間続けても最後まで自動車に興味は持てませんでしたが、車庫入れの技術だけはかなり上達しました。あと、なんだかんだいって一応運動部ですから、筋トレをしたり走ったりと、毎日体を動かしていました。おかげで3年間、健康的に過ごせたので、その点は自動車部に入ってよかったと真面目に思います。

(ライター 猪瀬聖)

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