コシノジュンコ、「一卵性母娘」ブルゾンを支えた言葉編集委員 小林明

コシノジュンコさん(右)の自宅を訪れたブルゾンちえみさん
コシノジュンコさん(右)の自宅を訪れたブルゾンちえみさん

人気お笑いタレント、ブルゾンちえみさんとのCM共演や雑誌対談が話題になっているファッションデザイナーのコシノジュンコさん(78)。「一卵性母娘」と呼ばれるほど親しくなった2人を結び付けたのは、ショートボブの髪形、目元を強調したメークなどお互いによく似たファッション感覚だった。いまや「女性ファッションデザイナーのアイコン」として世の中に定着した感もある独特のスタイルを貫くようになった理由のほか、2人が知り合ったきっかけや交友の秘話、人脈を広げるための極意などについて、コシノさんにインタビューした。

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「そのスタイル、とってもすてき」 16年の誕生会でアドバイス

――ブルゾンさんと最初に出会ったきっかけはいつ、何だったんですか。

スマホで撮影したブルゾンちえみさんとのツーショット写真を見せるコシノジュンコさん

「昨年8月25日、渋谷で開いた私の誕生パーティーにブルゾンさんが来てくれたのが最初の出会いです。実はその数日前に彼女が私のブティックに来ていて、残念ながら私は不在にしていたんですが、誕生パーティーがあることを知ったブルゾンさんが『ぜひ参加したい』とわざわざ足を運んでくれました。誕生会は会費制のサルサパーティー。会場内は音楽がガンガン鳴っていたし、お客さんが大勢来ていたので、それほどゆっくりとは話せませんでしたが、ブルゾンさんの方から丁寧にあいさつしてもらいました。髪形もメークもなんだか私によく似ていたし、会ってすぐに『面白そうな人だな』と思ったのが第一印象です」

――まだブルゾンさんがブレークする前のことですね。

「ブルゾンさん(岡山県出身)は芸能人を目指して上京したとき、雰囲気が私によく似ていると周囲からよく言われていたそうです。それがきっかけで私のファッションやスタイルを意識するようになり、『いつかコシノジュンコさんに会いたい』と思うようになってくれたらしい。それまでブルゾンさんのことはよく知りませんでしたが、名前が個性的だし、おかっぱのヘアスタイルやメークも私に似ているので『フィーリングが合いそうだな』と感じました。面識もないのに私に会いに来るという行動力自体がすごいことでしょう。とても好感が持てました。当時、彼女はタレントとしての将来に多少の迷いがあったようなので、『そのスタイル、とってもすてきじゃない。よく似合っているから、そのままでいいんじゃない。応援するわよ』なんてアドバイスしたのを覚えています。そんな私の言葉が彼女の心の支えになったようです」

実際の会話がドコモCMに、「24時間テレビ」マラソンを応援

――年が明けてから「キャリアウーマン」などのネタが大ブレークしましたね。

「ビックリしました。テレビを見ていたら、ブルゾンさんが2人のイケメンの男性(with B)を従えて『35億……』とつぶやく面白いネタをやって、大受けしていたのですごくうれしかった。笑いが知的だし、人間的にも素直で頑張り屋でいい子なんですよ。そしたらNTTドコモのCMの話が広告代理店から来て、なんとブルゾンさんの母親という設定で共演することになってしまった。私、CM出演はパーフェクTV(1997年)、サントリーの缶コーヒー『ボス』(2012年)に続いて3度目ですが、決められたセリフを話すのがどうも苦手なんです。カンペを出してもらっても目が泳いで演技が不自然になってしまう。でも今回は『いいのよ、ちえみはずーとこのままで』とか、『とってもすてきよ』とか、実際にブルゾンさんと交わした会話がそのままセリフになっていたのですごく楽にできました。撮影も1時間ほどで終わりました」

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