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普通の公立高が大化け 京大合格率上げた堀川の探究科 京都市立堀川高校の恩田徹校長に聞く

2017/10/22

京都市中京区にある市立堀川高校

 急速に進学実績を伸ばしてきた京都市立堀川高校。今や京都大学の現役合格率では、公立高校としてはトップクラスだ。1999年に「探究科」というユニークな専門学科を新設すると、2002年には国公立大学の現役合格者が前年の約20倍となり、「堀川の奇跡」と呼ばれた。普通の公立高校を一気に全国有数の進学校に変えた探究科とは何か。京都市中京区の堀川高校を訪ねた。

■信長ゆかりの地で堀川の奇跡

 京都の中心街、地下鉄烏丸線の四条駅から徒歩10分のところにある堀川。実はこの地は織田信長が明智光秀に討たれた本能寺が実在した歴史的な場所でもある。改革者と呼ばれた信長ゆかりの地で、21世紀の学校改革モデルとなった堀川の奇跡が起こったわけだ。

 堀川には週2回、探究基礎という授業があるが、1~2年生は相当の時間と労力をこれに費やす。10月10日、堀川は秋休みだったが、校内の自習室にはたくさんの生徒がいた。高校3年生の女子生徒に探究基礎について尋ねると、「地学ゼミに入り、カミナリの研究をやっていました。ピカッのあれです」とニコッと笑ってこう答えた。

 日に焼けた高校1年生の男子生徒は、「宇宙関係の探究基礎をやります」と話す。この生徒は「ぜひ探究をやりたい」と考え、中学3年生のときに堀川の恩田徹校長にわざわざ話を聞きに来たという。宇宙分野の探究をスタートして「京大の物理工学科に進みたい」とすでに志望大学と学科まで決めている。

■あえて二兎を追う

 恩田校長は「探究とは、簡単に言うと、知りたいことをどんどん探っていくことです。1つのことを探究していくと、高校のレベルで止まらず、大学の水準も突き抜ける。それを我々はサポートするだけです。一方で大学入試のための勉強もガンガンやります。あえて二兎(にと)を追うのです」という。

秋休みにもかかわらず、自習室にはたくさんの生徒がいた

 堀川の授業は前期と後期に分かれている。10~12日はその中間の秋休みだ。入学すると、まず自らが何を探究するかを考える。前期には研究テーマの設定の仕方や、活動の進め方、論文の書き方、参考文献の引用のやり方など、探究の「型」を学ぶ。

 後期から9つに分かれたそれぞれのゼミに入る。ゼミは国英数や物理、化学など従来の科目に即した形で構成されるが、1年の1~2月ぐらいに研究テーマを徹底的にもむ。ポイントは「絶対にオリジナルの研究テーマでなくてはいけません。大学の研究論文かなんかのコピペではダメです」と恩田校長は強調する。

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