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大企業のミドルリーダーには、通り一遍のビジネススクールでは学べない「人に影響力を与えたり、時には意のままに操るような、もっと泥臭いヒューマンスキル」が必要――。このように説いたビジネス書「ダークサイド・スキル」(木村尚敬著、日本経済新聞出版社)が話題だ。ダークサイド・スキルとはどんなスキルなのか、本書の一部を転載して紹介する。今回から著者があげる7つのスキルをひとつずつ紹介していこう。

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社長を操ってリストラを成功に導いた部長

具体的な名前は明かせないが、いまにも潰れそうな会社で上司を使いこなして、改革を成功させた経営企画部長がいた。経営陣にしてみれば、できればリストラはしたくない。どうにか人員整理に手を付けずに、うまくやり過ごすことができないかという相談を受けたのだが、その会社の経営企画部長は物の見事に状況を把握して、自分でストーリーを全部書いて、「このままでは会社は潰れます」と社長に膝詰めで直談判して説得してしまったのだ。

現状では選択肢はこれとこれしかなくて、その中で優先順位をつけると、この順番で手を付けるしかない。そうしないと、破滅が待っている。他にも部長はたくさんいたが、みんな自部門かわいさの部分最適でしか物事を見ていないから、うちの部門は大丈夫だといったことしか考えていない。財務担当のCFOは、最後は銀行に泣きつけばどうにかなると思っていた。他のミドルがみんな部分最適で問題を先送りしていたときに、見事に一人で大立ち回りを演じて、会社をガラリと変えていった。デキる人はいるもので、その人はその後、その会社の役員になっている。

もう一つ、事業が好調だったときにあえてリストラに踏み切った事業部長の例を紹介しよう。

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