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格安SIM、前借りでギガ死を回避 まるでお小遣い 格安SIM最前線

2017/10/25

契約している通信容量を使い切ってしまったとき、翌月分から「前借り」できるサービスが登場した

いつもよりスマートフォン(スマホ)を使いすぎて、契約しているデータの通信容量を使い切ってしまったとき、どうしているだろうか。お金を払って容量を追加するか、それとも翌月になるまで低速で我慢するか。格安SIMの「nuroモバイル」(ソニーネットワークコミュニケーションズ)が始めたのは、通信容量を「前借り」できるサービスだった。他社にない新サービスが誕生した背景、そしてその狙いとは?

■翌月から通信容量を借りられる「データ前借り」

nuroモバイルが開始した新しいオプションサービス「データ前借り」は、その名が示すように、翌月分の通信容量から一部を前借りできるサービスだ。来月支払う通信料金からの「前借り」なので、通常の月額料金以外は発生しない。その代わり、来月の通信量は前借りした分、少なくなる。

格安SIMの通信容量を使い切ると、通信速度が非常に遅く制限されてしまう。いわゆる「ギガ死」の状態で、月末まで不便な思いをした経験がある人も少なくないだろう。容量を追加チャージできる格安SIMも多いが、月額の通信料金と比較すると、割高だ。コストが命の格安SIMだけに、できることなら追加購入は避けたい。

その点、データ前借りなら追加料金は生じない。翌月の通信容量は借りた分だけ減ってしまうが、余った容量は翌月(本来使う予定だった月)に繰り越されるので、無駄にはならない。「ときどき月末に通信が低速になって困ったことがある」という人にとっては現実的な選択肢だろう。nuroモバイルを運営するソニーネットワークコミュニケーションズによると「利用者の利便性向上のための機能」。2017年8月にスタートして2カ月、年齢・性別問わず幅広く利用されているという。

便利なのは、前借りできる容量が1メガバイト単位と小刻みな点だ。nuroモバイルの場合、容量チャージは100メガバイト、500メガバイト、1ギガバイトと3段階。他の会社も容量の選択肢は限られる。それに比べ、データ前借りは、本当に必要だと考える分だけを選ぶことができる。利用の仕方も簡単だ。nuroモバイルの「容量プラン」(通信容量が毎月決まっている月次制の料金プラン)を契約していれば、誰でもマイページから申し込める。なお、データ前借りを利用した場合、翌月までnuroモバイルを解約できない。

この前借りプランだけでなく、以前紹介した「時間プラン」(記事「動画が毎日5時間見放題 スマホに時間縛りの新定額制」参照)など、nuroモバイルは他社にはないユニークなサービスを提供している。これらのサービスはどうやって生まれたのか。ソニーネットワークコミュニケーションズの細井邦俊氏(モバイル事業部門ビジネス開発部長)と松井健一氏(モバイル事業部門ビジネス開発部モバイル推進課チーフ)に話を聞いた。

■チャージよりもお得な「前借り」

――データ前借りを導入した理由は?

細井 私たちは追加容量のチャージも提供しているのですが、ユーザーの方々、特に若年層は「来月になれば容量が復活するから」と、通信容量を使い切っても低速のままで我慢して使われる人が多いのです。そういう方々にもより快適にサービスを利用していただく方法はないかと考えた結果、生まれたサービスが前借りというプランでした。

細井 チャージは単価が高く、最低でも100メガバイトを購入するしかありません。購入するのに手間もかかります。月末の残り数日を乗り切るためだけに余分な容量を追加する必要があるのかと、改めて考えました。

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