日本初ポテチ 伝統の製法 ソシオ工房(東京都千代田区)
日本最初のポテチとされる「フラ印」ブランドで、伊豆大島の海塩で味付けした。カイはハワイ語で海を指す。厚切りスライスを伝統的な釜揚げ製法で揚げている。「かみしめてよい香りが鼻に抜ける」(斉藤賢太郎さん)。「後から追いかけてくるイモの甘みと塩気のバランスがいい」(原田泰裕さん)。
(1)150グラム(2)9袋3330円(3)http://www.e-socio.co.jp/
濃い揚げ色 ほのかな苦み 菜友館(石川県志賀町)
石川県の農家が、無農薬栽培で育てたイモを米油で揚げ、県産の天然塩で味付けした。「家庭で作る素揚げのよう」(田口さん)。「くだい」は方言で「ください」。イモは糖度が高く、揚げ色が濃い。「ロースト感があり食べ応え抜群。黒ビールに」(新井さん)。「ほのかな苦みがあり、ジンやウオッカと」(斉藤千晴さん)。
(1)60グラム(2)378円(3)https://www.saiyuukan.jp/
ふわりヘルシー 酸味とピリ辛 九州チップス(大分市)
1袋197キロカロリーでヘルシー。「ふわりとしたせんべいのような食感とゆずごしょうが合っている」(田口さん)。イモにゆずごしょうを練り込み、乾燥させ、特殊技術で高圧プレスし焼き上げる。「力強いフレーバーをビールで流し込みたい」(斉藤賢太郎さん)。「酸味とピリ辛。クセになる」(沢田さん)。
(1)45グラム(2)378円(3)電話0120・104・922
品のよい焼きノリの風味 ノースカラーズ(札幌市)
化学調味料無添加をうたい、全て国産原料を使ったポテチ。米油で揚げ、焼きノリを使った。「歯応えもほどよく、ノリの風味の品がよい」(原さん)。波形で歯応えがあり、「香ばしさ、素材の良さが引き立っている」(松林さん)。「後からくるノリの味わいを赤ワインで流し込みたい」(原田さん)。
(1)55グラム(2)12袋1716円(3)http://northcolors.com/
精肉店のスパイスでビール進む 宮交ショップアンドレストラン(宮崎市)
「てげ」は宮崎弁で「すごい」の意味。地元の精肉店が開発した万能スパイスをまぶした。「お通しに出たら小躍りしそう」(斉藤賢太郎さん)、「塩味が強くビールが進みそう」(新井さん)など、男性からの評価が高い。ポテチで味を知った人が精肉店でスパイスを買うようになったという逸話も。
(1)120グラム(2)378円(3)http://www.s-and-r.jp/
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ランキングの見方 数字は選者の評価を点数化。商品名、販売元(所在地)。(1)内容量(2)価格(3)購入サイトや電話番号。写真は矢後衛撮影、スタイリング来住昌美。
調査の方法 取材を基に、大人が食べたくなる取り寄せ可能な商品を24品選出。名前を伏せて試食会を開き、風味と素材感の観点でベスト10を選んでもらい、集計した。
新井健司(ジャパンプレミアムブリュー・マスターブリュワー兼サッポロビール)▽鵜藤佳奈(野菜ソムリエプロ)▽金子あきこ(管理栄養士)▽斉藤賢太郎(dancyu副編集長)▽斉藤千晴(1級フードアナリスト)▽沢田けんじ(科学する料理研究家)▽島本美由紀(料理研究家)▽田口竜基(フードコーディネーター)▽原亜樹子(菓子文化研究家)▽原田泰裕(エコンテ「家ワイン」編集部)▽松林千宏(お菓子勉強家)
[NIKKEIプラス1 2017年10月7日付]