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ナッツや穀物の栄養を飲む 話題の「植物性ミルク」

日経ヘルス

2017/10/13

写真:鈴木正美
日経ヘルス

 アーモンドや米、ココナツなどから作った植物性ミルクが続々登場しています。素材が細かく粉砕されて液状になっているから、美肌やアンチエイジングに役立つ成分を効率的に取れます。今、注目の植物性ミルクをご紹介します。

◇  ◇  ◇

 牛乳、豆乳に続く第3のミルクとして、美容や健康に関心が高い欧米のモデルやセレブを中心に注目を集める植物性ミルク。素材はアーモンド、米、ココナツなど多種に及ぶ。乳糖不耐症や大豆アレルギーの人でも飲めるため、代替ミルクとしても定着している。一番の注目はアーモンドミルクだ。たんぱく質が豊富な牛乳や豆乳よりもビタミンEや、オリーブオイルでおなじみの脂肪酸、オレイン酸を多く含み、素材の栄養を飲んでとれると注目されている。これまでは海外製の輸入品が多かったが、最近はスーパーやコンビニで、日本のメーカーの商品が増え、選択肢が広がっている。

 アーモンドなどナッツの栄養に詳しい慶応義塾大学医学部の井上浩義教授は、「アーモンドミルクは、植物性ミルクのなかでも抗酸化成分のビタミンEが多く、血流を促すので、冷えや美肌にもいい」と話す。コレステロールは含まれず、低カロリー。オレイン酸は糖の吸収をゆるやかにする働きがあり、ダイエットにも役立つ。さらに、液状で飲むからこその特徴もある。「粒のまま食べるよりも、粉砕することで、栄養成分の吸収率がよくなるといった報告もある」(井上教授)

 ベストな飲むタイミングは、「酸化ストレスが高まる午前中に、朝食時のシリアルなどと一緒にとるといい。和食にも意外と合う」(井上教授)。

(データ:USDA Food Composition Databases https://ndb.nal.usda.gov/ndb/より抜粋)

【注目の植物性ミルク】

 植物性ミルクにはアーモンドミルク以外にも、濃厚な味わいのココナツミルク、ほんのり甘いライスミルクなどが登場している。ココナツミルクは、体脂肪になりにくい中鎖脂肪酸が豊富に含まれている。

 ただし、選ぶ際には「アレルギーには注意して」と井上教授。商品のバリエーションが増えたことで、複数の植物性ミルクをミックスした製品もあるからだ。

 もし、じんましんやのどの痛みなど異常がみられたら早めに医師の診察を。

■アーモンドミルク

●血行を改善、冷え対策や美肌に●細胞の酸化を抑えて老化を防ぐ●血糖値の上昇をゆるやかにする

 水に浸したアーモンドを粉砕してカスをろ過した飲み物。「濃度が3~5%ならスポーツ前後にも飲みやすく、疲労回復に役立つ。10%前後は濃厚で満腹感も」(井上教授)。アーモンドはナッツの中でビタミンE含量はトップ。

(左から)アーモンド効果:ハチミツ入りで自然な甘み。ブルーダイヤモンド アーモンド・ブリーズ:砂糖不使用。カリフォルニア発のブランド。アーモンドリッチ:砂糖不使用。焙煎(ばいせん)して香ばしさをプラス。濃いアーモンドミルク-香ばしロースト-:低温で焙煎。国内生産。砂糖不使用。

■ココナツミルク

●脂肪がつきにくくダイエットに役立つ●美肌に効く●むくみを予防

 熟したココナツから固形の胚乳を削り、ろ過。濃厚で自然な甘みが魅力。エネルギーになりやすい中鎖脂肪酸、美肌作用を持つビタミンE、むくみを防ぐカリウムも多い。

(左から)Malee(マリ─)ココナッツミルクドリンク: タイ発のブランド。ココナツウオーターをミックス。ココナツミルク(4号缶):タイ産ココナツを100%使用。乳化剤、漂白剤などの添加物、食塩は使わず、本来のコクや風味があり、ドリンクや料理に使える。

■ライスミルク

●豆乳並みのカロリー●お通じをよくする●カルシウム、カリウムも含む

 米に水を加え粉砕し、加熱・ろ過した飲み物。低温殺菌した製品も。カルシウムは牛乳並み。原料に玄米を使用したものは、食物繊維やビタミンA、B群、カリウムが多い。

(左から)獺祭 ライスミルク:酒造り時に出る胚芽など副産物を活用。原材料は山田錦の米粉と水のみ。オリゴ糖も含む。ヴィフィット ブラウンライスミルク:タイ産ジャスミンライスの発芽玄米を使用。食物繊維も豊富。

■その他のナッツミルク

●むくみを予防●高めの血圧対策にも

 ピスタチオやカシューナッツミルクも、ローストして粉砕し、加工されている。ピスタチオはナッツの中でカリウムが最も多い。ウオールナッツ(クルミ)は高めの血圧対策に向くαリノレン酸が多い。

(左から)137ディグリーズ ウォールナッツミルク オリジナル:タイ発のミルクブランド。香ばしい香りが特徴。香料や保存料などの添加物は不使用。ココナツ花蜜入りで優しい甘み。137ディグリーズ ピスタチオミルク オリジナル:ピスタチオミルクにカシューナッツミルクをブレンド。添加物不使用。

 

【植物性ミルクライフを充実させる、+αレシピ】

 植物性ミルクと相性のいい素材を組み合わせたレシピを紹介。ほかにも紅茶やスムージーに加えるなど、自由にアレンジしてみよう。甘みが欲しい場合は、ハチミツやメープルシロップを加えても。卵黄をプラスしたシェイク以外は、ホットでもおいしい。香りがたつミルクが多いので、「ぜひホッとする香りも楽しんで」(井上教授)。

■ココナツミルク+ココア ポリフェノール効果でストレス対策にも

 ココアに含まれるカカオポリフェノールには、ストレスを軽減する作用がある。ほかにも血管を広げて高めの血圧を下げる働きも。仕上げにココナツ果肉を乾燥させたドライライココナツを振ると、食物繊維量もアップ。

ココア(無糖)小さじ1をお湯大さじ1で溶かす。ココナツミルク150mlを注ぐ

■アーモンドミルク+コーヒー ほろ苦コーヒーとナッツの香ばしさが好相性!

 欧米のカフェでも定番の組み合わせ。コーヒーのほろ苦さとアーモンドの甘みがよく合う。コーヒーには抗酸化成分のクロロゲン酸が多く、ビタミンEとともに美肌効果を発揮。抗肥満作用も期待できる。

コーヒー(無糖)とアーモンドミルクを1:1の割合で混ぜる

■ライスミルク+抹茶 カテキンの力でダイエット効果を期待

 緑茶の栄養が丸ごととれる抹茶との最強コンビ。ライスミルクに、脂肪燃焼を促す働きを持つカテキンをプラスした、和素材の組み合わせ。お茶の苦みが好きな人は、抹茶の分量を増やして。

抹茶小さじ1をお湯小さじ2で溶かす。ライスミルク150mlを注ぐ

■アーモンドミルク+シェイク ゴマの香りがアクセント、朝食にもピッタリ

 ミルクセーキよりも低カロリー。やさしいアーモンドの甘みが香ばしいゴマとよく合う。たんぱく質が豊富な卵黄と、ゴマの抗酸化成分もしっかりチャージでき、休日の朝食にもお薦め。

卵1個分の卵黄とすりゴマ小さじ1、アーモンドミルク180mlをミキサーでなめらかになるまで混ぜる
井上浩義さん
 慶應義塾大学医学部教授。九州大学大学院理学研究科博士課程修了。2008年から現職。専門は薬理学、生理学。ナッツ類の機能性に詳しい。「アーモンドミルクは鶏ササミの鍋のベースにお薦め。豆乳よりもコクがあり、分離しにくい。黄金比はカツオだしと1:1」。

(ライター 松岡真理、写真 鈴木正美、スタイリング タカハシユキ)

[日経ヘルス 2017年10月号の記事を再構成]

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