東芝幹部は何割が転職できるか 求められる人材像

幹部の転職も増えている(PIXTA)
幹部の転職も増えている(PIXTA)

日本企業でも部長クラス以上の「エグゼクティブ」と呼ばれる経営幹部の転職が増えている。グローバル化が進むなか、電機や自動車などメーカーや金融サービス業界の競争は一段と激化。大企業でも社内でなく、外部から人材を幹部に登用するケースが目立っている。どのような幹部人材が求められているのか。

幹部の転職可能 東芝1~2割、パナ3割

「今の東芝の幹部で転職先を紹介できる対象となるのは1~2割かな」。経営不振に揺れる東芝。2017年度以降、1千人以上の社員が辞め、他社などに転職したとみられるが、あるヘッドハンターに聞くと、こんな答えが返ってきた。

さらに「パナソニックも数年前に厳しい経営環境にあったが、同社は数字に強い幹部が多く、転職紹介の対象となるのは約3割。東芝はもともと一流大卒の有能な社員が多い。だが、比較的おっとりした社風で、幹部クラスの人材の競争力は高いとはいえない」という。50代の東芝幹部は「転職先を探したが、予想以上に厳しい。年収や役職を大幅に下げる条件でも、いい会社は見つからない。実際、幹部クラスで転職するのはチラホラだね」と話す。

東芝の主要拠点のある川崎市。そこを走るJR南武線の各駅で展開したトヨタ自動車の中途採用広告が話題を呼んだ。沿線には東芝のほか、NECや富士通、キヤノンといった電機大手の拠点が点在する。「トヨタが求めているのは幹部クラスの人材ではなく、若年層の有能なエンジニア」(東芝幹部)。自動運転やEV(電気自動車)などで技術革新が急速に進む中、エレクトロニクス分野の技術者は確かに引っ張りだこだ。

胆力のあるリーダー

どのような幹部人材が求められているのか。エグゼクティブ転職支援を手掛けるリクルートエグゼクティブエージェント社長の波戸内啓介氏は、「一言でいうなら、自らの職務をやりきって成果を上げたリーダーだ。数々の修羅場を乗り切っており、『胆力』があるからだ」という。

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