Men's Fashion

ジーンズにブレザー!? あまりに勘違いの「野暮」!

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ハリウッド俳優もはまる「落とし穴」

2017.9.29

ESQUIRE

左からダニエル・クレイグ、ハビエル・バルデム、マシュー・マコノヒー

手軽に大人っぽさを演出できるジーンズとジャケットの組み合わせは、カジュアルな着こなしの定番として根強い人気がある。ただ、実際に鏡に映してみるとなかなかしっくりこないと感じる人が多いのではないか。手持ちの服を安直に組み合わる感じだと、ハリウッド俳優ですら「野暮」との印象を与えてしまうようだ。




ハリウッドスターでさえやってしまうコーディネート

野暮なブレザーに親父が履くようなデニムを合わせたスタイルは伝染病のように世界に広がっている。あなたもこの病にかかった男性を見たことがあるだろう。たとえば、父母懇親会でワインボックスの周りをうろついていたり、あるいは週半ばのディナーパーティーであなたの目の前で前かがみになって座っていた人がそうではなかっただろうか。カジュアルな服装で仕事をする日「ドレスダウンフライデー」に、オフィスでふんぞり返っていたり、パプで木曜の昼からシャンディガフをがぶ飲みしているような連中だ。

お尻の部分の色が変わったブーツカットのジーンズ、肩が垂れ下がった4つボタンのブレザー、10年は着古されてきたような嘆かわしいビジネスシャツ――そんな服装が彼らの特徴だ。

この病に侵された人はどこにでもいる。そう、ハリウッドにさえいる。

このスタイルが定着し始めたのは2000年代前半のことで、ダニエル・クレイグはその先駆けのひとりである。彼は2002年に開催された映画『ロード・トゥ・パーディッション』のプレミア上映の際、ブーツカットのストーンウォッシュジーンズとコンバースのスニーカー、サイズの合っていないブラウンのブレザーを着た。

ジェームズ・ボンド役でお馴染みのダニエル・クレイグ

マシュー・マコノヒーもこのスタイルを好むハリウッドスターのひとりだ。とりわけ、2011年(”マコネッサンス”とも呼ばれるマコノヒーが大ブレイクする1年前)のある授賞式で、ブーツカットジーンズとブレザー、ステットソンの帽子というコーディネートで登場した。これはひどい格好だった。

最近では、世界一の美女(ペネロペ・クルスのことだ)を仕留めた俳優ハビエル・バルデムでさえ同じ間違いを犯した。バルデムはヴェネツィア映画祭で素晴らしいカッティングのブラックスーツジャケットにロウデニムのジーンズを合わせた。痛々しいほど高くジーンズを履いていたのが印象に残っている。 おそらく、これは誰もが陥りやすいファッションの落とし穴なのだろう。ジーンズは、ワードローブのなかでもっともカジュアルで使い勝手のいいものだ。どんな服にもマッチし、どんな着こなしをしてもクールに見えるだろう――そう思う人が多いのもよくわかる。

だが、これは大きな間違いだ。