こんにちは。ライターの大宮冬洋です。2年間にわたって同僚男性との不倫の恋を経験してきた公務員の村田亜紀子さん(仮名、34歳)と語り合っています(前回記事はこちら)。相手の彰さん(仮名、30歳)は今年の春に異動になり、亜紀子さんの職場からは姿を消しました。
会う機会が少なくなると、少し冷静に自分たちの関係を見つめられるようになりますよね。彰さんは亜紀子さんのマンションにも来るようになっていましたが、明け方には必ず帰っていくのです。理由は「ヨメが寝ているうちに帰らないとマズいから」。寂しさと嫌悪感が募った亜紀子さんは、「奥さんが透けて見えるからもう付き合いたくない」と弱々しく主張したのですが、身勝手な彰さんは「しょうがないじゃん」とすねるばかり。最初はそんな彰さんを正直でかわいらしい人だと思っていたのですが、次第に「単なるダメな人だ」とあきれるようになりました。当然ですね。
「最近、高級車を買ったとも聞きました。家を買ったときと同じく、奥さんの実家の援助です。それだけ奥さんにお世話になっておいて、ちっとも大切にしていない。ひどい人だなと思いました」
ここ1カ月ほどは彰さんからの誘いを断れるようになったと亜紀子さん。以前のように楽しい気持ちにはなれないからです。
「彼と付き合ったことを後悔はしていません。恨んでもいません。初めて、本気で人を好きになれたから……。幸せになって彼を見返してやりたいと思います」
華やかさはありませんが、どことなく脇の甘さが感じられる美人の亜紀子さん。お酒を飲むことは大好きです。いま、モテ期にあると自覚しています。飲み会などのイベントに参加すると、必ずと言っていいほど独身男性から連絡先を聞かれ、デートに誘われるのです。男性が「草食化」していると言われて久しい世の中ですが、モテる女性はちゃんとアプローチされているのですね。
しかし、この年齢になると、コミュニケーションが下手な男性が周囲に多くなると亜紀子さんは指摘します。意外と手厳しい女性なのです。
「自分の話をばかりし続けるか、まったく話さずに黙っているか。それでは仲良くなりようがありません」
かといって、亜紀子さんも積極的に話しかけて、相手との共通の話題を引き出すようなタイプではありません。恋愛に対しては受け身のようです。会話だけは上手で誠意のない彰さんのような既婚男性にまた引っかからないように注意してくださいね。
自分に合う男性を見極める自信がない
合コンなどではなく、同じコミュニティーにいる人とゆっくり仲良くなって恋愛対象となる男性も見つけたいという亜紀子さん。いま、職場以外の2つのコミュニティーで可能性を感じています。
1つは大学院生時代に所属していた研究室。担当教官はまだ現役なので、OB・OGも含めた親睦会がよく開かれるそうです。そこで、10歳年下の後輩と知り合い、ちょっと気になっているそうです。
「彼は大学院生ですが就職先は決まっています。彰さんと違って、真面目でちゃんとしているところがいいな、と思いました。一緒にいてホッとするんです」
今のところ連絡先は交換していないそうですが、「同じ研究室」というつながりがあるので、今後も集まる機会はあるはず。その際は、できるだけ彼の近くに座るようにしてみたらいかがでしょうか。笑顔が魅力的な亜紀子さんならば、それだけで後輩くんを引きつけられるかもしれません。
もう1つのコミュニティーは、一緒に英会話を学んでいる社会人グループです。かなり真剣に取り組んでいるグループで、「仕事で使えるレベルまで英会話を上達させる」という明確な共通目標があります。忙しい職場で同僚と親しくなることが多かった亜紀子さんとしても、「同じ方向を見ている仲間」との人間関係は自然に感じられます。いま、数人の男性メンバーと連絡を取り合っているとのこと。
自分に合った男性を見極める自信がないと明かす亜紀子さん。イケメンでなくても「いい表情」をする同世代の男性で、自分より弱い立場にいる人にエラそうにしない人との交際を夢見ています。いまのモテ状況ならば、亜紀子さんの好みで、なおかつ誠実な独身男性と出会い、アプローチしてもらえる可能性も高いと思います。モテ期は長く続かないのが普通です。34歳の今が絶頂かもしれません。今年中に結果を出すことを亜紀子さんにはおすすめします。
フリーライター。1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに就職。1年後に退職、編集プロダクションを経て02年よりフリーに。著書に「30代未婚男」(共著/NHK出版)、「バブルの遺言」(廣済堂出版)、「私たち『ユニクロ154番店』で働いていました。」(ぱる出版)など。電子書籍に「僕たちが結婚できない理由」(日経BP社)。読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京・愛知・大阪のいずれかで毎月開催中。
ライター大宮冬洋のホームページ http://omiyatoyo.com/
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