男性の仕事服を客観的に、かつシビアに見ているのは、職場内や取引先の女性スタッフだ。独りよがりにならない、好感を持てる仕事の装いとは? 一線で働く女性たちに取材した。
大手老舗企業勤務の場合「当たり前」の身だしなみができていることが大事だと思います

Q:保険営業というお仕事の性格上、外回りの機会が多そうですね。
牧内:特別にお洒落でなくとも、当たり前の装いをきちんとできていることが大切ですね。男性スタッフも営業時はしっかりタイドアップするなど、印象が悪くならないよう注意しています。私も、きちんと肌着をつけていたり、スーツやシャツが後姿までパリッとしていたりする方はお仕事もきちっとしていそうな印象を持ちますね。後ろ姿は自分ではチェックしにくいですが、他人は必ず目にするものですから。外回りという仕事柄、悪天候の対策が上手な方も、素敵だなと感じます。
Q: 逆に、これは損をしているな、と感じる装いはありますか?
牧内:靴が磨いていなかったり、ベルトがくたびれていたりするのはもったいないですね。口臭ケアが不十分だったり、香水をつけすぎていたりするのも気になります。高級でなくても、その人に合った装いがきちんとできている方は、尊敬します!
【こんなスタイルはNG!】
・ベルトや靴の手入れがされていない
・口臭や体臭など、ニオイのケアが不十分
・シャツがよれていたり、腋が汗で汚れている
IT企業勤務の場合仕事着の自由度が高いからこそ、「自分を知って装えているか」が大切です!

Q: ITは「服装の自由度が高い」というイメージがありますが。
若林:確かに自由度は高いのですが、装いへの意識はとても大切です。若いスタッフが多く、新規参入も多いからこそ、相手をきちんと敬っていると感じてもらえる服装が大切なんです。実際に営業スタッフには、会社にネクタイを沢山ストックしている人もいます。まずは取引先のオフィスに伺ったとき、違和感のない服装であること。清潔感、爽やかさが大事ですね。もちろんお洒落を楽しむのはいいことだと思いますし、場の雰囲気が明るくなり、本人に似合っていればベストです。
Q: ドレスコードの幅が広い分、メリハリが大事なんですね。
若林:洒落感にこだわってシャツの下に肌着をつけない人もいますが、汗でベタついている姿は見た目にもあまり好ましくないですよね。ビジネスシーンでは、相手から見たときにどう映るか、ちゃんと配慮ができている方に、好感が持てます。
【こんなスタイルはNG!】
・訪問先のオフィスにそぐわない、自分本位の装い
・ウケようという意図が透けて見える
・肌着を着ておらずベタベタしている

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