一方で、ソニーモバイルコミュニケーションズは相変わらずシングルカメラにこだわりを見せている。同社が発表した「Xperia XZ1」「Xperia XZ1 Compact」は「Xperia XZ Premium」と同じ1900万画素のメモリー積載型イメージセンサーを採用。新たに子供の笑顔を逃さない先読み撮影機能や、カメラで人の顔などを3Dデータとしてスキャンできる「3Dクリエーター」など、高いカメラセンサーの性能を生かした質や楽しさを追求している。だがデュアルカメラの波は世界的に大きなものとなっているだけに、同社のシングルカメラへのこだわりは、かえってあだとなる可能性もありそうだ。

Xperia XZ1/XZ1 Compactは高いカメラ性能とCPU性能を生かし、カメラを使って人の顔を3Dデータとして取り込める「3Dクリエーター」などを新機能として打ち出している

大画面で持ちやすい縦長ディスプレーが急増

デュアルカメラに続く大きなトレンドとなりそうなのが「縦長ディスプレー」である。スマホのディスプレーサイズは大型化を続けているが、大画面になるほど横幅が広く、持ちづらくなる。そこで最近、従来の16:9の比率から、18:9や18.5:9といったより縦長の比率を採用したディスプレーを搭載したスマホが増えつつある。大画面ながら横幅が狭く、持ちやすくなる。

縦長のディスプレーといえば、日本でも発売されているサムスン電子の「Galaxy S8」「Galaxy S8+」が代表的存在。18.5:9の比率のディスプレーを採用している。同じ韓国企業のLGエレクトロニクスも縦長ディスプレーに力を入れており、17年2月に発表された「LG G6」(日本未発売)に続き、今回発表した「LG V30」もディスプレー比率が18:9と、縦長比率の有機ELディスプレーを採用している。

LGの「LG V30」は、18:9の縦長比率を採用した6インチの有機ELディスプレーを搭載。デュアルカメラにも対応するなど多くのトレンドを取り入れた端末となっている

今回のIFAでは、他にもいくつかの企業が縦長比率のディスプレーを採用した新機種を発表した。先に触れたWikoの「VIEW Prime」などの「VIEW」シリーズも、18:9の縦長比率のディスプレーを大きな特徴として打ち出しているモデルの一つだ。

テレビや冷蔵庫など、家電の分野で日本に進出している中国のハイセンス(Hisense)も、やはり18:9比率のディスプレーを採用した「INFINITY H11」を発表している。他にもいくつかのメーカーが縦長比率のディスプレーを採用した機種を投入している。縦長ディスプレーはデュアルカメラに続くスマホのトレンドとなりそうだ。

韓国メーカー以外でも縦長ディスプレーを採用するケースが増えつつあり、ハイセンスの「INFINITY H11」もそうしたモデルの一つだ

防水防じんの次に来るのは「耐衝撃」か

さらにもう一つ、今後の大きなトレンドになり得る可能性があると筆者が見ているのが「耐衝撃」だ。

その理由は防水防じん性能の広まりにある。従来、ソニーモバイルなど日本のメーカーが力を入れてきた分野だが、16年ごろから国外のメーカーでも採用例が増えている。

防水防じん性能はこれまで、フラッグシップモデルの差異化要素として採用される傾向が強かった。だが最近ではそれがミドルクラスのモデルにも広まりつつある。例えば、先に触れたMoto X(第4世代)は、粉じんが内部に侵入せず、長時間水の中に入っていても大丈夫な「IP68」の防水性能を搭載し、それをセールスポイントの一つとして打ち出している。

Moto X(第4世代)はIP68の防水・防じん性能にも対応。ミドルクラスよりやや上のクラスのモデルにも防水防じん性能は広がりつつある
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iPhone以外のスマホがトレンドのけん引役に