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え、丸ごと揚げてフライに? 驚きの南米巻きずし文化

2017/8/31

リマでもマンゴーずしに遭遇。具はシンプルにクリームチーズのみ。こちらも「マンゴーは食後に別に食べたい」お味

味わってみると、マズくはないが独特の酸味が主張しすぎていて、「別々に食べたほうがいいんじゃないの?」と思ってしまう。酢豚に入ったパイナップルやポテトサラダに入ったリンゴを「許せない」という人には、とうてい受け入れられないに違いない。

ペルーで有名なのは「アセビチャード」というすし。

日本料理とペルー料理の融合「アセビチャード」

このコラムでも紹介済みであるが、ペルーには魚介類をレモンでマリネした「セビーチェ」という料理がある。この魚介のうまみが溶け出したマリネ液を「レチェ・デ・ティグレ」(虎の乳)という。夜になると「がおーっ」と虎になってしまうからだそうで、精力剤みたいなものか。これだけを注文して飲む人もいる。

エビフライとクリームチーズを酢飯で巻いたものに刺身を乗せ、このレチェ・デ・ティグレを使ったソースをかけたものが「アセビチャード」だ。セビーチェを乗せたり巻いたりしている店もある。カリッと揚げたえびにキリリと酸っぱいレモン味のソースがとても合う。

甘辛のソースでサーモンを食べる「テリヤキマキ」

このように「しょうゆ」につけて食べると限らないのが南米・中米の巻きずしの面白いところ。甘辛のソースでサーモンを食べる「テリヤキマキ」というものもある。

ほかにも、クリームチーズを巻くのでなく、とろけるチーズを乗せてバーナーであぶったピザ風すしに遭遇したこともあった。「ご飯にチーズ」はドリアなどで親しんだ味ゆえ、こちらは普通においしくいただいた。

アボカド、えびフライ、卵焼きを巻いたものチーズをかけたピザ風。ペルーにて

いやいや、チーズを乗せてあぶった程度なら日本の回転ずしにもある。そんな声も聞こえてきそうだ。

ならば、これならどうだ、「マキ・フリート」。「フリート(frito)」とは揚げ物の意味。えびフライなどの揚げ物を巻いたものではないぞ! 巻きずしそのものに衣をつけて揚げたものだ。これはペルーやエルサルバドル、パナマ、ブラジルでもよく見られる。

揚げ物を巻いたのでなく、巻きずしそのものを揚げてある

いやー、ここまでくるともはや「すし」じゃないでしょ。そもそも、なぜ世界ですしが人気になったのか? 油を使わないヘルシーフードだからじゃないのか? いいのか、それ。いいのか、キミたち。太ったペルー人やエルサルバドル人がおいしそうに「マキ・フリート」をほおばる姿を見ると、そういいたくなる。

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