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「高校生社長」も次々 早大学院、高大連携を先取り 早稲田大学高等学院の本杉秀穂学院長

2017/8/27

「実は早大がつくった模擬裁判施設を最初に利用したのが、学院のプロジェクトチームでした」と本杉学院長は話す。本来、法学部生や法科大学院生のためにつくられた特別施設だが、裁判員裁判制度が導入される時期に学院生が「市民参加型の裁判とはどんなモノか、その影響は」と法学部の教授に問い掛け、実現した。提案した生徒はその後、法科大学院に進んだという。

緑深い早稲田大学高等学院

グローバル人材の養成にも力を入れている。フランス語、ドイツ語、ロシア語、中国語の第二外国語を活用して、海外の高校生との交流を増やしている。「ネパールやアフリカのガーナなど日本の高校生になじみのない国にも出かけています。夏休み中は、オーストラリアに高校生と中学部生がそれぞれ研修に出ています」(本杉学院長)。年間150人近くが海を越えているという。

野球、サッカーなどの部活動も盛んだ。スポーツといえば、早大系属校の早稲田実業学校の硬式野球部やテニス部などに光が当たるが、学院の軟式野球部は16年夏に全国大会で準優勝を成し遂げた。アメリカンフットボールも首都圏の強豪だ。早大に進学後は各クラブの主力メンバーになる生徒も少なくない。

■医学部がなくても

高大連携を先取りしてきた学院。高校入試の偏差値は、都内では筑波大付属駒場高校や開成高校など東京大学合格のトップ校に次ぐ水準だ。大手進学塾関係者は「早稲田大学の人気学部に進学できる数が多いので、学院人気は相変わらず高い。ただ、早大の泣きどころは医学部がない点。現在の有名進学校の成績上位者は医学部志向が強く、そこは慶大の一貫校の方が優位だ」という。

本杉学院長は「有能な理系人材が医学部ばかりに流れる風潮は少し残念ですね。学院からも毎年数人ですが、医師になりたいと他大学の医学部を受験する生徒はいます。ただ、早大の理工系は先生も設備も非常に充実していて、東京女子医科大学と連携した生命医学関連の事業も進んでいます。学院OBは、人工血液や皮膚など、医学系の研究で社会に貢献しています」という。

大学とも連携してユニークな挑戦を続ける学院。自由闊達な雰囲気の中で自主・自律を確立した「大人びた生徒」も少なくない。「学院の杜(もり)」から個性的なワセダマンがさらに飛び出してゆきそうだ。

(代慶達也)

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