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「高校生社長」も次々 早大学院、高大連携を先取り 早稲田大学高等学院の本杉秀穂学院長

2017/8/27

東京都練馬区にある早稲田大学高等学院

東京都練馬区にある中高一貫の私立男子校、早稲田大学高等学院。1920年設置の旧制高校の流れをくみ、竹下登元首相、河野洋平元衆議院議長のほか、ソニー創業者の井深大氏、同じくソニー元会長の出井伸之氏、富士通元会長の秋草直之氏ら政治・経済界の著名人を輩出してきた。早稲田大学の正規の付属校として進める「高大連携」と自由闊達な環境のなか、高校生社長など起業家も次々飛び出している。真の早稲田人を育てる学院を訪ねた。

■「学院伝説」 20歳の高校生

「『俺のクルマで送ってやろうか』。高校3年生のときに、同級生のスポーツカーによく乗せてもらった。彼はたばこもスパスパ吸い、ビールもうまそうに飲んでいた。でも不良ではない。これは合法行為だ。彼は2年ダブっていて20歳だった。哲学書にふけり、頭脳明晰(めいせき)だったが、学院の方が居心地がいいと、あえて単位を落としていた。高校生なのか、大学生なのか、分からないような学院生が普通にいた」。現在50歳の学院OBが振り返る「学院伝説」である。

西武新宿線の上石神井駅から北に歩いて8分。緑に囲まれた学院がある。敷地面積は約6万平方メートルと広大で、コンクリート打ちっ放しの校舎が並ぶ。本部の校舎に入ろうとすると、不思議なことに「70号館」とある。「学院は早稲田大学と一体化していますから、大学の校舎の続きの番号がうたれています」。本杉秀穂学院長はこう話す。

■早大政経に110人進学

学院は文字通り早大の付属校。かつて1学年600人のマンモス校だった。しかし、2010年から中学部(1学年の定員は120人)が開設されたのに伴い、高校の定員は480人となった。原則全員が早大に進学できる。しかも、16年度の進学実績を見ると、看板学部の政治経済学部に110人、法学部に85人、理工系3学部に計147人が進学していて、推薦入学は全部で600人を超えているという。

早稲田大学高等学院の本杉秀穂学院長

今は人気学部に進学する生徒が多いが、「昔は落第する生徒も少なからずいました。勉強よりも哲学や芸術など、やりたいことに打ち込んでいる自由奔放な生徒が多かったですね。そうした経験が生きるのでしょうか、留年したOBが、卒業後30年もすると役員を務めているようなケースもまま見られます。今の生徒はまじめで、落第は少なくなりましたが、昔のような元気さを続けたいですね」(本杉学院長)という。

一方で高大連携は以前から進んでいる。学院の高校2年生以上であれば、早大の主な学部の40余りのオープン科目を受講でき、「先取り単位」として認められるものもある。本杉学院長は「こちらの授業が終わった後ですから午後4時以降の科目に限られますが、今も60人ぐらいの生徒が大学の講義を受けています。さらに80人ぐらいまで増える見込みですね」と話す。大学生に交じって法律やビジネスなどの入門科目を受講できるわけだ。

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