金曜日は「脱スーツ」 伊藤忠、装い改革で柔軟発想

2017/8/16
社内発表会ではトータルコーディネートした装いを披露した(東京・港の伊藤忠本社)
社内発表会ではトータルコーディネートした装いを披露した(東京・港の伊藤忠本社)

伊藤忠商事が毎週金曜日にカジュアルな服装を社員に奨励する「脱スーツ・デー」を推し進めている。2017年6月からの取り組みで、ファッションにこだわりを持つ岡藤正広社長の肝煎り。百貨店のスタイリストに社員のトータルコーディネートを依頼、選んだ装い一式を会社負担で無償提供するプログラムまで用意した。早朝勤務に深夜と同じ割増賃金を支給する「朝型勤務」や、全社員一人ひとりに専門の保健師や看護師をつける「健康経営」など、同社が進める「働き方改革」の一環との位置づけで、斬新な仕事のアイデアを生み出しやすい環境をつくるのが狙いという。




トータルコーディネートのプログラムでは、社内公募で募った約180人から20~50歳代の社員11人を選抜、伊勢丹新宿本店のスタイリストが新たな装いをアドバイスした。コーディネートにあたっては、まずスタイリストが社員と個別に打ち合わせ。TPO(時・場所・場合)に応じたコーディネートを実現するため、仕事の内容や担当する業界、普段の服装などについて30分程度ヒアリングした上で、店舗で1~2時間かけて洋服を選んだ。

担当した伊勢丹のスタイリスト、嶋崎信也さんは「伊藤忠の創業者、初代伊藤忠兵衛は近江商人。『売り手よし、買い手よし、世間よし』という『三方よし』の精神にならい、『靴よし、パンツよし、上物一点のどこかよし』で決めようと考えました」と話す。

嶋崎さん(右)と服を選ぶ吉田さん(東京・新宿の伊勢丹新宿本店)

機械カンパニーのプレジデントで常務執行役員の吉田多孝さん(59)は紺と白のチェック柄のジャケットと、淡いグレーのズボンを選んだ。「家を出る際、『若々しく見える』と家内から評判でした。内面から働き方を変えて、若さを保ちたいですね」と話した。

嶋崎さんは「テーマはプレジデントにふさわしい『リッチなオフィスカジュアル』です。ジャケットは無地ではなく柄の雰囲気のあるものを選びました。無地のニットタイを締めれば、そのまま仕事にも行けます。あくまでも仕事着ということを意識しました」と解説する。

吉田さん【before】
吉田さん【after】
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